所得控除16種類と税額控除の一覧(2026年分)|独身・共働き・親と同居・個人事業主で使える控除の該当判定

この記事の更新情報

  • 公開。国税庁 タックスアンサー No.1100 および各控除のページ(No.1110〜No.1250)、No.2030 をもとに作成

税金を減らす「控除」には、所得から引く所得控除16種類と、税額から直接引く税額控除があります。所得控除は自分の税率分(5〜45%)だけ税金が減り、税額控除は控除額がそのまま減ります。全部を覚える必要はなく、自分の立場で使える控除だけを押さえれば十分です。独身の会社員、共働きの子育て世帯、親と同居している人、個人事業主の4パターンで「取りこぼしやすい控除」をチェックリストにし、16種類の控除額(2026年分・令和8年分)、年末調整で済むもの・確定申告が要るものの区別、主な税額控除を国税庁のタックスアンサーで整理します。

結論:立場別に「使える控除」と「見落としやすい控除」

立場ほぼ全員が使う該当すれば使える(見落としやすい)
独身の会社員基礎控除104万円、社会保険料控除生命保険料・地震保険料控除、iDeCo(小規模企業共済等掛金控除)、医療費控除(年10万円超)、ふるさと納税(寄附金控除)、親への仕送りがあれば扶養控除
共働き・子育て世帯基礎控除、社会保険料控除16歳以上の子の扶養控除(大学生は63万円)、19〜22歳でバイト収入が多い子の特定親族特別控除、23歳未満の子がいる人の生命保険料控除の特例(上限6万円)、配偶者の年収が136万〜207万円なら配偶者特別控除
親と同居・仕送りしている人同上70歳以上の親の扶養控除(同居58万円・別居48万円)、親の国民健康保険料・介護保険料を払えば社会保険料控除、親が障害者手帳を持っていれば障害者控除(27万〜75万円)、親の医療費を合算した医療費控除
個人事業主・フリーランス基礎控除、社会保険料控除(国保・国民年金)小規模企業共済・iDeCo(小規模企業共済等掛金控除)、国民年金基金、青色申告特別控除(所得控除ではなく所得計算上の控除)、配偶者への専従者給与

控除で減る税額は「控除額 × 税率」です。税率10%(年収およそ450万〜600万円)の人なら、扶養控除38万円で約3万9,000円、iDeCo年27万6,000円で約2万8,000円の所得税が減り、翌年の住民税もそれぞれ3万3,000円・2万7,600円減ります。所得税の計算の流れは所得税はどう計算するかをご覧ください。

所得控除16種類の一覧(2026年分)

国税庁のタックスアンサー No.1100 は、雑損・医療費・社会保険料・小規模企業共済等掛金・生命保険料・地震保険料・寄附金・障害者・寡婦・ひとり親・勤労学生・配偶者・配偶者特別・扶養・特定親族特別・基礎の16種類を挙げています[国税庁 No.1100]。「年調」欄が○のものは年末調整で処理でき、×は確定申告が必要です。

控除控除額(令和8年分)主な要件年調
基礎控除104万円(合計所得489万円以下)/67万円(655万円以下)/62万円(2,350万円以下)全員。2028年分から上乗せが縮小○
社会保険料控除払った全額健康保険・厚生年金・国民年金・国保・介護保険。家族の分を払っても可○
小規模企業共済等掛金控除払った全額iDeCo、小規模企業共済、企業型確定拠出年金のマッチング拠出○
生命保険料控除一般・介護医療・個人年金 各4万円、合計12万円まで。23歳未満の扶養親族がいる人は一般が6万円(2026・2027年分)控除証明書が必要○
地震保険料控除5万円まで全額旧長期損害保険は1万5,000円まで○
扶養控除一般38万円/19〜22歳63万円/70歳以上48万円(同居58万円)16歳以上、合計所得62万円以下(給与136万円以下)○
特定親族特別控除63万〜3万円19〜22歳で合計所得62万円超123万円以下(給与136万円超197万円以下)○
配偶者控除38万円(70歳以上48万円)。本人の所得900万円超は減額配偶者の合計所得62万円以下(給与136万円以下)○
配偶者特別控除38万〜3万円配偶者の合計所得62万円超133万円以下(給与136万円超207万円以下)○
障害者控除27万円/特別障害者40万円/同居特別障害者75万円本人・配偶者・扶養親族。16歳未満の子も対象○
ひとり親控除35万円(2027年分から38万円)合計所得500万円以下、生計を一にする子あり、事実婚なし○
寡婦控除27万円離婚後に扶養親族あり、または死別。合計所得500万円以下○
勤労学生控除27万円合計所得89万円以下(給与163万円以下)の学生○
医療費控除(医療費-保険金)-10万円(所得200万円未満は所得の5%)、最高200万円家族分を合算可。セルフメディケーション税制(1万2,000円超・上限8万8,000円)と選択×
寄附金控除寄附額-2,000円(所得の40%まで)ふるさと納税など。ワンストップ特例なら申告不要×
雑損控除損失額-所得の10%、または災害関連支出-5万円の多い方災害・盗難・横領。詐欺は対象外。3年繰越×

※要件の金額は令和8年分。給与収入への換算は給与所得控除74万円で計算。出典は各控除のタックスアンサー(No.1110〜No.1199)。

税額控除:住宅ローン控除・配当控除・外国税額控除は「そのまま」減る

税額控除減る額手続き
住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)年末残高の0.7%(借入限度額・期間は住宅の種類と入居年で異なる)初年度は確定申告、2年目から年末調整(住宅ローン控除ガイド)
配当控除配当所得の10%(課税所得1,000万円超の部分は5%)確定申告で総合課税を選んだ場合のみ(配当金の税金と配当控除)
外国税額控除外国で払った税金(限度額あり)確定申告(米国株の配当と外国税額控除)
政党等寄附金特別控除・認定特定非営利活動法人等寄附金特別控除(寄附額-2,000円)×30%または40%確定申告。寄附金控除(所得控除)との選択
住宅の耐震改修・省エネ改修などの特別控除工事費の10%など確定申告

ふるさと納税は所得控除(寄附金控除)に加えて住民税の税額控除が効くため、実質負担2,000円で済みます。上限額と手続きはふるさと納税完全ガイドで確認できます。なお定額減税は2024年分限りの措置で、2026年分にはありません。

取りこぼしやすい5つの控除と、取り戻し方

  1. 別居の親の扶養控除。仕送りで生計を支えていれば、同居していなくても扶養控除(70歳以上は48万円)の対象です。仕送りの記録を残しておきます(別居の親を扶養に入れる条件)。
  2. 家族の国民年金・国保を払った分の社会保険料控除。大学生の子の国民年金を親が払えば、親の控除になります(家族の保険料を払うと全額控除)。
  3. 19〜22歳の子の特定親族特別控除。子のバイト収入が136万円を超えて扶養控除から外れても、197万円までは段階的に控除が残ります。2025年分から新設された控除で、年末調整の申告書に書く欄があります(学生バイトと親の扶養)。
  4. 親や配偶者の障害者控除。障害者手帳がなくても、要介護認定を受けた65歳以上の親は市区町村の「障害者控除対象者認定書」で対象になることがあります(ひとり親控除・寡婦控除・障害者控除)。
  5. 医療費控除の家族合算とセルフメディケーション税制の比較。生計を一にする家族の医療費は合算でき、10万円に届かなくても市販薬が1万2,000円を超えていればセルフメディケーション税制が使えます(どちらが得か)。

申告し忘れた控除は、確定申告をしていない会社員なら翌年1月から5年間の還付申告、確定申告済みなら「更正の請求」で取り戻せます(修正申告と更正の請求)。年末調整で戻る額の目安は年末調整の還付金はいつ・いくら戻るかにまとめています。

よくある質問

共働きの場合、子の扶養控除はどちらが取るべきですか?

税率の高いほうが取ると減る税額が大きくなります。夫の税率が20%、妻が10%なら、夫が取ると38万円×20%で約7万8,000円、妻なら約3万9,000円です。ただし16歳未満の子は所得税の扶養控除がなく、住民税の非課税判定や児童手当の所得判定に影響するだけなので、別の考え方になります。

住民税の控除額は所得税と同じですか?

違います。住民税は基礎控除43万円、扶養控除33万円、配偶者控除33万円、生命保険料控除の上限7万円など、所得税より控除額が小さいものが多く、その分は住民税の税率10%で計算します。年末調整や確定申告のデータが自治体に送られ、翌年6月からの住民税に自動で反映されます。

まとめ

  • 控除には所得から引く所得控除16種類と、税額から直接引く税額控除がある
  • 所得控除は控除額×税率だけ税金が減り、住宅ローン控除・配当控除などの税額控除は控除額がそのまま減る
  • 医療費控除・寄附金控除・雑損控除は年末調整でできず確定申告が必要
  • 見落としやすいのは別居の親の扶養控除、家族の国民年金を払った分、19〜22歳の子の特定親族特別控除
  • 申告し忘れた控除は翌年1月から5年間の還付申告か、更正の請求で取り戻せる

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公開日:2026年11月04日 / 執筆:みんなの税金 編集部

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