この記事の更新情報
- 公開。埼玉県民共済「保険料控除申告書の記入に際して」・事業のご案内、神奈川県民共済・千葉県民共済の案内、国税庁 No.1140・年末調整関係書類の変更(令和8年分)をもとに作成
県民共済(都民共済・府民共済・道民共済を含む)の生命共済・医療共済の掛金は、年末調整の保険料控除申告書の「生命保険料控除」欄の「一般」と「介護医療」の2か所に分けて書きます。書く金額は払った掛金の全額ではなく、証明書にある割戻金を引いたあとの額です。区分は「新」に○を付けます。
証明書は10月中旬までに届きます。月2,000円のコースなら、戻る税金は年2,000〜3,000円ほどです。民間の生命保険で「一般」の枠がすでに埋まっている人は、共済の分を書いても増えない欄があります。
書き方:証明書の太枠の金額を、2つの欄に写す
申告書の各欄は、埼玉県民共済の記入例ではこう書きます[埼玉県民共済「保険料控除申告書の記入に際して」]。
| 申告書の欄 | 書く内容 |
|---|---|
| 保険会社等の名称 | 証明書の記載どおり。埼玉の場合、新型・県民共済や医療・生命共済は「埼玉県民共済生協」、こども共済や熟年型共済は「全国生協連」 |
| 保険等の種類 | 定期生命共済 |
| 保険期間 | 1年 |
| 契約者・受取人の氏名 | 加入者の氏名。こども共済は契約者(親)の氏名 |
| 新・旧の区分 | 「新」に○。1年ごとの自動更新なので、旧制度の対象になる共済はない |
| 本年中に支払った保険料等の金額 | 証明書の太枠にある一般・介護医療それぞれの金額 |
同じ契約の掛金が一般と介護医療に分かれるのは、死亡の保障と入院・手術の保障が1つのコースに入っているためです。割合はコースごとに決まっていて、自分で計算する必要はありません。証明書の金額をそのまま写します。
一般の生命保険料と介護医療保険料は、金額にかかわらず証明書の添付が必要です。電子交付の証明書(データ)を出す方法もあり、神奈川県民共済などはマイページからダウンロードできます[神奈川県民共済]。
いくら戻るか:月2,000円のコースで年2,000〜3,000円
月2,000円のコースで、割戻金が掛金の約4割だった場合を計算します。埼玉県民共済の2025年度決算の割戻率は44.84%でした[埼玉県民共済 事業のご案内(PDF)]。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 1年の掛金(月2,000円×12か月) | 24,000円 |
| 割戻金(約4割として) | ▲10,000円 |
| 申告書に書く額(一般8,000円+介護医療6,000円と仮定) | 14,000円 |
| 所得税の控除額(各区分2万円以下なので全額) | 14,000円 |
| 住民税の控除額(各区分1万2,000円以下なので全額) | 14,000円 |
| 戻る税金(所得税率5%の場合) | 約2,100円 |
| 戻る税金(所得税率10%の場合) | 約2,800円 |
※所得税は復興特別所得税を含め税率×1.021、住民税は10%で計算。一般と介護医療の内訳は仮の数字で、実際は証明書の記載による。所得税の控除の計算は国税庁 No.1140[国税庁 No.1140]。
新制度の生命保険料控除は、所得税では各区分の払込額が2万円までなら全額、住民税では1万2,000円までなら全額が控除になります。県民共済の割戻金を引いた額はこの範囲に収まることが多く、書いた額がそのまま控除額になります。控除の計算式の全体は生命保険料控除の計算で解説しています。
民間の生命保険と一緒だと、増えない欄がある
生命保険料控除の上限は区分ごとです。所得税は一般・介護医療・個人年金がそれぞれ最大4万円、住民税はそれぞれ最大2万8,000円で合計7万円までです。民間の生命保険の掛金が年8万円を超えていれば、「一般」の所得税の控除はすでに上限の4万円に届いています。
- 一般の枠が埋まっている人:県民共済の一般の分を書いても控除は増えません。ただし書いてはいけないわけではないので、そのまま書いて構いません。
- 医療保険に入っていない人:県民共済の介護医療の分が、そのまま介護医療の控除になります。共済を書く効果が出るのはここです。
- 住民税の合計7万円:3区分を合わせて7万円が上限なので、民間の保険で3区分とも上限近い人は、共済を足しても住民税は変わりません。
令和8年分からは、23歳未満の扶養親族がいる人は、所得税の「一般」の上限が4万円から6万円に上がります(合計12万円の上限は変わりません)。年末調整では12月1日以後に支払う給与から適用され、申告書にこの特例の欄が加わりました[国税庁 年末調整関係書類の変更]。子育て中で一般の枠が4万円で埋まっていた人は、共済の一般の分が効くようになる可能性があります。
書けないもの:傷害型・火災共済、そして地震特約の扱い
| 共済 | 年末調整での扱い |
|---|---|
| 生命共済・医療共済・総合保障型 | 生命保険料控除(一般・介護医療) |
| こども共済 | 生命保険料控除。掛金を払っている親が申告する |
| 傷害型共済(ケガだけの保障) | 対象外。証明書は出ない |
| 新型火災共済 | 対象外(損害保険料控除は平成18年度の税制改正で廃止)。証明書は出ない |
| 火災共済の地震特約 | 地震保険料控除の対象(千葉県民共済の案内。貸家は除く) |
※傷害型・火災共済は埼玉県民共済の案内、地震特約は千葉県民共済の案内による[千葉県民共済 地震特約]。神奈川県民共済の入院医療保障Ⅱなど一部のコースは、引受先の生命保険会社から証明書が直接届く。
地震特約の証明書が届かない場合は、加入している県民共済に地震保険料控除用の証明書が出るかを問い合わせてください。都道府県ごとに扱いが違うことがあります。地震保険料控除の計算は生命保険料控除と地震保険料控除にまとめています。
年末調整に間に合わなかった場合は、翌年の確定申告で証明書を付けて申告すれば同じ控除を受けられます。12月の明細で控除が反映されたかを確かめる方法は年末調整の還付金はいつ・いくら戻るかで解説しています。
まとめ
- 県民共済の生命・医療共済は、申告書の生命保険料控除の「一般」と「介護医療」の2か所に分けて書く。区分は「新」
- 書く額は割戻金を引いた「本年中の払込額」。内訳は証明書の太枠に載っているので、そのまま写す
- 月2,000円のコースで割戻金が4割なら、控除は年1万4,000円ほどで、戻る税金は年2,000〜3,000円
- 民間の保険で一般の枠(所得税4万円)が埋まっている人は、共済の一般の分では増えない。介護医療の分は効く
- 傷害型と火災共済は対象外。火災共済の地震特約は地震保険料控除の対象になる
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今後の改善の参考にさせていただきます。分かりにくかった点があれば、お問い合わせから教えていただけると嬉しいです。
参考リンク(出典)
- 埼玉県民共済「保険料控除申告書の記入に際して」(令和8年の証明書の発送時期、区分、記入例、割戻金の差し引き、対象外の共済)
- 埼玉県民共済「事業のご案内」(PDF)(2025年度決算の割戻率44.84%)
- 神奈川県民共済「共済掛金払込証明書(生命保険料控除用)を再発行してほしい」(発送時期・再発行・電子交付・対象外のコース)
- 千葉県民共済「地震特約」(地震保険料控除の対象)
- 国税庁 No.1140 生命保険料控除(新制度の計算式、23歳未満の扶養親族がいる場合の特例)
- 国税庁「変更を予定している年末調整関係書類」(令和8年分の保険料控除申告書の変更)
この記事は2026年10月18日時点の各共済の案内と国税庁の資料にもとづく一般的な情報提供です。証明書の様式・名称・区分の割合は共済ごとに異なるため、手元の証明書の記載を優先してください。個別の判断は勤務先・税務署・税理士にご確認ください。













