会社員・公務員の家族は、条件を満たせば保険料の負担なしで健康保険に入れます(被扶養者)。さらに配偶者なら国民年金の第3号被保険者として年金保険料もかかりません。カギになるのが「年収130万円未満」などの収入基準。この記事では、扶養に入れる条件・税の扶養との違い・2025〜2026年の新ルールを、日本年金機構の出典つきで整理します。
① 被扶養者の収入基準は年収130万円未満(60歳以上・障害年金受給者は180万円未満、19歳以上23歳未満〈配偶者除く〉は150万円未満)[日本年金機構]。
② あわせて同居なら被保険者の収入の半分未満(別居なら仕送り額未満)であること[日本年金機構]。
③ ここでの「年収」は今後1年間の見込み(通勤手当・失業給付・年金も含む)で、税の扶養(123万円)とは別物。
④ 2026年4月から、パート等は労働契約の内容で判定する新ルールに[日本年金機構]。
⑤ 勤務先の規模等によっては106万円で自分自身が社会保険に加入し扶養から外れる(106万円と130万円の壁)。
扶養に入れる人の条件
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 続柄 | 配偶者(事実婚含む)・子・孫・兄弟姉妹・父母など直系尊属は同居不要。それ以外の3親等内の親族は同居が必要 |
| 収入基準 | 年収130万円未満(60歳以上・障害年金受給者は180万円未満/19歳以上23歳未満〈配偶者除く〉は150万円未満・2025年10月〜) |
| 収入の比較 | 同居:被保険者の収入の半分未満/別居:仕送り額より少ない |
| その他 | 国内居住が原則。後期高齢者医療(75歳〜)の対象者は不可 |
「年収」は過去ではなく「今後1年間の見込み収入」で判定し、給与のほか通勤手当・公的年金・失業給付・傷病手当金なども含みます(月収換算でおおむね108,334円未満)。この点が税金の収入計算と大きく違います[日本年金機構]。
税の扶養とどう違う?(123万円 vs 130万円)
| 税の扶養(配偶者控除等) | 社会保険の扶養(被扶養者) | |
|---|---|---|
| 基準 | 給与収入123万円以下(2025年改正後) | 年収130万円未満(見込み) |
| 収入の数え方 | 1〜12月の実績。非課税の通勤手当・失業給付は含まない | 今後1年の見込み。通勤手当・失業給付・年金も含む |
| 超えたときの影響 | 控除が段階的に減るだけ(配偶者特別控除あり) | 扶養から外れ、自分で保険料を払う(年15〜25万円程度) |
手取りへの影響が大きいのは社会保険の扶養のほうです。税の壁はなだらかですが、社会保険の壁は超えた瞬間に保険料負担が発生します。詳しくは106万円と130万円の壁で解説しています。
2025〜2026年の新ルール
手続きと外れるときの注意
よくある質問
扶養に入れる年収はいくらまでですか?
原則、今後1年間の見込み年収130万円未満です(60歳以上・障害年金受給者は180万円未満、19歳以上23歳未満の子等は150万円未満)。あわせて、同居の場合は被保険者の収入の半分未満であることが必要です。
税金の「123万円」と何が違うのですか?
別の制度です。税の扶養(配偶者控除等)は1〜12月の実績の給与収入123万円以下が基準で、超えても控除が段階的に減るだけ。社会保険の扶養は見込み年収130万円未満が基準で、通勤手当や失業給付も収入に含み、超えると自分で保険料(年15〜25万円程度)を払うことになります。
一時的に130万円を超えたら即アウトですか?
2026年4月からは、給与のみの場合は労働契約上の見込み年収で判定する取り扱いになり、契約が基準未満なら一時的な超過で直ちに外れない運用が明確になります。判断は保険者(協会けんぽ・健保組合)が行うため、まず勤務先・保険者に確認しましょう。
扶養を外れたら何をすればいいですか?
勤務先で社会保険に入る場合は手続き不要ですが、入らない場合は14日以内に市区町村で国民健康保険と国民年金(第1号)への切り替え手続きが必要です。放置すると無保険期間や保険料の遡及請求が発生します。
関連コラム
- 106万円と130万円の壁(社会保険の壁の全体像)
- 配偶者控除と配偶者特別控除(税の扶養)/扶養控除の完全ガイド
- 国民健康保険料の計算/国民年金の免除・猶予(外れた後)
データの出典
- 被扶養者の範囲・収入基準(130万/180万円・半分未満)・異動届:日本年金機構 被扶養者にするとき・異動があったときの手続き
- 19歳以上23歳未満の収入要件150万円未満(2025年10月〜):日本年金機構 お知らせ
- 労働契約に基づく年間収入の取り扱い(2026年4月〜):日本年金機構 お知らせ
※健康保険組合によっては独自の認定基準・添付書類があります。本記事は一般的な情報提供であり、個別の認定は加入先の保険者にご確認ください。




