所得税はどう計算する?年収別の速算表(2026年分)と、控除1万円で税金がいくら減るか

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  • 公開。国税庁 タックスアンサー No.2260・No.1410・No.1199・No.2662、東京都主税局「個人住民税」をもとに作成

所得税は「年収に税率を掛ける」のではなく、年収 → 給与所得 → 課税所得 → 税額の3段階で計算します。会社員なら、年収から給与所得控除を引き、社会保険料と基礎控除などの所得控除を引いた「課税所得」に5〜45%の7段階の税率を当て、復興特別所得税2.1%を上乗せした額が1年分の所得税です。2026年分(令和8年分)は基礎控除が104万円(合計所得489万円以下)に上がったため、単身・社会保険料15%の前提で年収400万円の所得税は約5万7,000円、500万円で約9万円、700万円で約27万円。年収別の一覧表、速算表、控除1万円で税金がいくら減るかの早見、住民税との違いを国税庁の資料で整理します。

結論:年収別の所得税・住民税・手取り(2026年分・単身・扶養なし)

年収給与所得社会保険料(15%)基礎控除課税所得税率所得税(復興税込)住民税(目安)手取り(目安)
200万円126万円30万円104万円0円—0円約5万8,000円約164万円
300万円202万円45万円104万円53万円5%2万7,000円約11万9,000円約240万円
400万円276万円60万円104万円112万円5%5万7,100円約17万8,000円約316万円
500万円356万円75万円104万円177万円5%9万300円約24万3,000円約392万円
600万円436万円90万円104万円242万円10%14万7,500円約30万8,000円約464万円
700万円520万円105万円67万円348万円20%27万4,100円約37万7,000円約530万円
800万円610万円120万円67万円423万円20%42万7,200円約45万2,000円約592万円
1,000万円805万円150万円62万円593万円20%77万4,400円約61万7,000円約711万円
1,200万円1,005万円170万円62万円773万円23%116万5,800円約79万7,000円約834万円
1,500万円1,305万円185万円62万円1,058万円33%199万6,400円約108万2,000円約1,007万円
2,000万円1,805万円210万円62万円1,533万円33%359万6,800円約155万7,000円約1,275万円

※令和8年分の給与所得控除(最低保障74万円)と基礎控除(合計所得489万円以下104万円・655万円以下67万円・2,350万円以下62万円)で計算。社会保険料は年収の15%(年収1,100万円超は上限を考慮)、所得控除は社会保険料控除と基礎控除のみ、住民税は所得割10%(基礎控除43万円)+均等割5,000円の目安。扶養家族や保険料控除がある人はこれより少なくなります。

「税率20%」の人でも、税額が課税所得の20%になるわけではありません。年収700万円の課税所得348万円に対する所得税27万円は課税所得の約7.9%、年収の約3.9%です。速算表の「控除額」が、低い税率の区分を段階的に適用した結果を表しているためです。

計算の3ステップ:年収 → 給与所得 → 課税所得 → 税額

  1. 年収から給与所得控除を引いて「給与所得」を出す。会社員の経費にあたる控除で、令和8年分は年収220万円までは74万円、360万円までは年収×30%+8万円、660万円までは×20%+44万円、850万円までは×10%+110万円、それ以上は195万円で頭打ちです[国税庁 No.1410]。年収500万円なら500万×20%+44万=144万円、給与所得は356万円。
  2. 所得控除を引いて「課税所得」を出す(1,000円未満切捨て)。社会保険料控除(払った全額)、基礎控除(104万円など)、生命保険料控除、扶養控除、iDeCoの掛金などです。年収500万円・社会保険料75万円なら 356万-75万-104万=177万円。
  3. 速算表で税額を出し、復興特別所得税2.1%を上乗せする(100円未満切捨て)。177万円×5%=8万8,500円、×1.021=9万300円。
課税所得税率控除額計算例
195万円以下5%0円150万円 → 7万5,000円
195万円超 330万円以下10%9万7,500円250万円 → 15万2,500円
330万円超 695万円以下20%42万7,500円500万円 → 57万2,500円
695万円超 900万円以下23%63万6,000円700万円 → 97万4,000円
900万円超 1,800万円以下33%153万6,000円1,000万円 → 176万4,000円
1,800万円超 4,000万円以下40%279万6,000円2,000万円 → 520万4,000円
4,000万円超45%479万6,000円5,000万円 → 1,770万4,000円

速算表は国税庁のタックスアンサー No.2260 のもので、令和8年分も同じです[国税庁 No.2260]。復興特別所得税は2026年分まで2.1%、2027年1月からは1.1%に下がる代わりに防衛特別所得税1%が加わり、合計は変わりません(防衛特別所得税はいくら増えるか)。

控除で税金はいくら減るか:所得控除は「税率分」、税額控除は「そのまま」

所得控除(生命保険料控除・扶養控除・iDeCoなど)は課税所得を減らすので、減る税額は控除額 × 自分の税率です。税額控除(住宅ローン控除・配当控除など)は税額から直接引くので、控除額がそのまま減ります。

控除控除額税率5%の人税率10%の人税率20%の人税率33%の人
所得控除 10万円(生命保険料控除など)10万円約5,100円約1万200円約2万400円約3万3,700円
iDeCo 月2万3,000円27万6,000円約1万4,100円約2万8,200円約5万6,400円約9万3,000円
扶養控除(16歳以上の子1人)38万円約1万9,400円約3万8,800円約7万7,600円約12万8,000円
住宅ローン控除(税額控除・残高3,000万円)21万円税額から21万円(所得税で引ききれない分は住民税から最大9万7,500円)

同じ控除でも税率が高い人ほど効きます。共働きで扶養控除をどちらが取るかは、税率の高いほうが有利です(子どもはどちらの扶養に入れるか)。使える控除の全体像は所得控除16種類の一覧と該当判定にまとめました。

住民税は別計算:一律10%+均等割、前年の所得に翌年6月から

住民税(都道府県民税+市区町村民税)は所得税と同じ「課税所得」の考え方ですが、税率は一律10%(道府県4%+市町村6%)で、基礎控除は43万円のままです。これに均等割(東京都の場合は年5,000円)が加わります[国税庁 住民税の仕組み][東京都主税局]。所得税が年の所得に対してその年に天引きされるのに対し、住民税は前年の所得に対して翌年6月から12回で天引きされます。

年収500万円なら所得税約9万円に対して住民税は約24万円で、住民税のほうが多いのが年収600万円くらいまでの特徴です。所得税の税率5%の区分では、住民税10%のほうが重いためです。住民税の詳しい計算は住民税の仕組みと計算、源泉徴収票から手取りを出す手順は源泉徴収票から手取り年収を計算する方法で解説しています。

自分の数字で計算するなら

年収・扶養・保険料を入れると所得税と住民税を概算できる税金の計算ツールと、扶養や控除まで細かく入れられる詳細シミュレーションを用意しています。年収1,000万円の内訳は年収1,000万円の税金と手取りで図解しています。

よくある質問

年収が上がって税率の区分が変わると、手取りが減ることはありますか?

ありません。税率は課税所得のうち区分を超えた部分にだけ掛かる仕組み(超過累進)なので、課税所得が330万円から331万円になっても、20%が掛かるのは超えた1万円だけです。年収が増えて手取りが減るのは、配偶者の扶養から外れる壁や高額療養費の区分など、税率以外の要因です。

賞与の所得税はなぜ多く引かれるのですか?

賞与の源泉徴収は前月の給与額をもとにした率で計算するため、月給に比べて高めに引かれることがあります。年末調整で年間の税額に合わせて精算されるので、払いすぎた分は12月に戻ります。

2027年から所得税は変わりますか?

2027年分の基礎控除と給与所得控除は2026年分と同じですが、2027年1月から復興特別所得税が1.1%に下がり防衛特別所得税1%が加わります。2028年分からは基礎控除の上乗せが縮小され、年収250万〜665万円の人は所得税が年2万〜4万円増える見込みです。

副業の収入がある場合はどう計算しますか?

副業の所得(収入から経費を引いた額)を給与所得に合算して課税所得を出し、同じ速算表で計算します。給与の税率が10%の人なら、副業の利益10万円で約1万円の所得税と1万円の住民税が増えます。副業所得が20万円を超えれば確定申告が必要です。

まとめ

  • 所得税は年収→給与所得→課税所得→税額の3段階で計算し、復興特別所得税2.1%を上乗せ
  • 2026年分は基礎控除104万円(合計所得489万円以下)。単身で年収400万円なら約5万7,000円、500万円で約9万円
  • 税率は5〜45%の7段階の超過累進。年収700万円の税率20%でも税額は課税所得の約7.9%
  • 所得控除は控除額×税率だけ減り、住宅ローン控除などの税額控除は控除額がそのまま減る
  • 住民税は一律10%+均等割で、前年の所得に対して翌年6月から天引き。年収600万円くらいまでは所得税より多い

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公開日:2026年11月03日 / 執筆:みんなの税金 編集部

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