源泉徴収票から手取り年収を計算する方法|住民税の載っていない罠

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カテゴリ:会社員・給与
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源泉徴収票から「手取り年収」を計算する——どこにも書いていない数字の出し方

転職の条件交渉、住宅ローンの返済計画、家計の見直し。「手取り年収はいくらですか」と聞かれて、すぐ答えられるでしょうか。実は源泉徴収票のどこを探しても「手取り」という欄はありません。しかも源泉徴収票には住民税が載っていないため、記載の数字を眺めるだけでは手取りにたどり着けない設計になっています。この記事では、源泉徴収票の4つの数字から手取り年収を計算する手順を、実際の数字を当てはめた例つきで解説します。

結論を先に。
・手取り年収 = 支払金額 −(社会保険料 + 源泉徴収税額 + 住民税)
・このうち住民税だけは源泉徴収票に載っていない。住民税決定通知書で確認するか、概算する。
・ざっくりなら額面の75〜80%が手取りの目安(単身・扶養なしの場合)。

使うのは4つの数字だけ

源泉徴収票の上段に並ぶ4つの金額のうち、手取り計算に直接使うのは次の3つ+住民税です。それぞれの意味は源泉徴収票の見方で詳しく解説しています。

源泉徴収票の欄意味手取り計算での役割
支払金額いわゆる「額面年収」(賞与込み・非課税の通勤手当は含まない)出発点
社会保険料等の金額1年間に給与から引かれた健康保険・厚生年金・雇用保険料など引く①
源泉徴収税額年末調整後の1年分の所得税(復興特別所得税込み)引く②
(記載なし)住民税——源泉徴収票には載っていない引く③(別途確認)
手取り年収の計算式
手取り年収 = 支払金額 − 社会保険料等の金額 − 源泉徴収税額 − 住民税(年額)

住民税はどこで調べる?——通知書か、10%概算

住民税は源泉徴収票ではなく、毎年6月ごろに勤務先経由で配られる住民税決定通知書に載っています(通知書の見方はこちら)。手元にない場合は、次の概算で十分実用になります。

住民税の概算(給与のみ・扶養なしの目安)
住民税(年額)≒(給与所得控除後の金額 − 所得控除の額の合計額 + 5万円)× 10%

「+5万円」は、住民税の基礎控除が所得税より5万円小さいことによるざっくり補正です。正確な仕組みは住民税の仕組みと計算で解説していますが、手取りの把握が目的なら概算で問題ありません。注意点として、住民税は前年の所得に対して翌年課税されるため、収入が大きく変わった年や新社会人1年目は「今引かれている住民税」と「今年の収入に対する住民税」がズレます。

実例:額面450万円の場合

源泉徴収票に次のように書かれていた一人暮らしの会社員を例にします。

源泉徴収票の記載(例)
支払金額:450万円/給与所得控除後の金額:316万円/所得控除の額の合計額:116万円/源泉徴収税額:10万5,000円/社会保険料等の金額:68万円

手順1:住民税を概算する
(316万 − 116万 + 5万)× 10% = 約20万5,000円

手順2:式に当てはめる
450万 −(68万 + 10万5,000円 + 20万5,000円)= 手取り年収 約351万円

→ 月あたり約29.3万円(賞与含む年間ベース)。額面に対する手取り率は約78%です。

額面450万円はこう分解される(例)
手取り 約351万円社保68万住民税20.5万所得税10.5万
出典:本文の計算例(単身・扶養なし・賞与込み)をもとに作成
額面別の手取り早見(単身・扶養なしの目安)

額面400万円→手取り約320万円/500万円→約390万円/600万円→約460万円/700万円→約525万円。額面が上がるほど手取り率は80%→75%へ下がっていきます。自分の数字で正確に出したい場合は計算ツールのシミュレーターをどうぞ。

計算した手取りを増やすには

手取りが把握できたら、次は増やす番です。源泉徴収票ベースの手取りを動かせるのは①所得控除を増やす(iDeCo・ふるさと納税・医療費控除など)②社会保険料の決まり方を知る(標準報酬月額のしくみ)③非課税の手当を活用する、の3方向です。実践リストは手取りアップ・アクションリストにまとめています。ボーナスの手取りが気になる人はボーナスの税金と手取りもどうぞ。

今日やること

  1. 源泉徴収票(昨年12月〜今年1月に受け取ったもの)を手元に出し、4つの数字を書き出す
  2. 本文の式で自分の手取り年収を計算する(住民税は6月の通知書か10%概算で)
  3. 手取り率が気になったら手取りアップの実践リストで打ち手を確認する

よくある質問

源泉徴収票に手取り額は書いてありますか?

書いてありません。「支払金額」は額面年収であり、手取りは支払金額から社会保険料等の金額・源泉徴収税額・住民税(源泉徴収票には記載なし)を引いて自分で計算する必要があります。

住民税の金額はどこで確認できますか?

毎年6月ごろに勤務先経由で配られる住民税決定通知書に年額が載っています。手元になければ「(給与所得控除後の金額−所得控除の額の合計額+5万円)×10%」でおおよその金額を概算できます。

額面の何割くらいが手取りになりますか?

単身・扶養なしの場合、額面400万円前後で約80%、700万円前後で約75%が目安です。扶養家族の有無・iDeCoなどの控除・自治体でも変わるため、正確にはご自身の源泉徴収票から計算してください。

参考リンク(出典)

本記事は次の一次情報をもとに作成しています。

※本記事は一般的な情報提供です。税額・保険料は個人の状況(扶養・控除・自治体・加入する健康保険)で変わります。正確な金額は源泉徴収票・住民税決定通知書・給与明細でご確認ください。

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公開日:2026年09月15日 / 執筆:みんなの税金 編集部

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