年金の意向確認書が届いたら|45日返送しないと公金受取口座に登録、生年月日別の送付月(2026年10月〜)

この記事の更新情報

  • 公開。日本年金機構「年金振込口座の公金受取口座登録に関する意向確認書の送付」(特設ページ・Q&A・送付物見本・リーフレット)、デジタル庁「公金受取口座登録制度」「年金口座(年金振込口座)で給付金等が受け取れます」「よくある質問(行政機関等経由登録の特例制度・公金受取口座に関する手続き)」、法令検索「公金受取口座登録法」第5条の2をもとに作成

日本年金機構から簡易書留で届く「年金振込口座の公金受取口座登録に関する意向確認書」は、詐欺ではありません。年金の振込口座を、給付金や税金の還付金を受け取る「公金受取口座」としても登録してよいかを確かめる書類です。何もしなければ登録され、受け取ってから45日以内に「不同意申出書」を返送した人だけが登録されません。送付は65歳以上の年金受給者に、生年月日順で2026年8月から2027年2月にかけて行われます。10月頃は1946年7月〜1950年2月生まれの人が対象です[日本年金機構 意向確認書の送付]。

登録されても、年金の振込先は変わりません。口座の残高や取引を国が見ることもありません。登録したくない人と、別の口座を使いたい人だけが動けばよい書類です。まず封筒の中の意向確認書で、返送期限(目安)の日付を確かめてください。

結論:返送しなければ登録、返送すれば登録されない

あなたの行動結果通知
何もしない(同意)年金の振込口座が公金受取口座として登録される受け取ってから3〜4か月後にデジタル庁からはがき、またはマイナポータル
45日以内に不同意申出書を返送登録されないなし
不在などで書留を受け取れなかった登録されないなし
すでに公金受取口座を登録済みそもそも届かない(今の登録のまま)なし

出典:日本年金機構「意向確認書や公金受取口座登録不同意申出書に関するQ&A」Q13・Q16[日本年金機構 Q&A]。

「黙っていたら同意」という扱いは、公金受取口座登録法の第5条の2に書かれています。書留で送り、届いてから30日以上の期間に回答がなければ同意として扱う、という規定です[公金受取口座登録法 第5条の2]。今回の期間は45日で、法律の下限より長くとられています。

いつ届くか——生年月日で送付月が決まっている

送付は年齢の若い順です。自分や親の生年月日を下の表に当てはめると、届く月の見当がつきます。

生年月日(和暦)西暦送付時期(予定)
昭和36年4月〜昭和30年10月1961年4月〜1955年10月2026年8月頃
昭和30年9月〜昭和25年3月1955年9月〜1950年3月2026年9月頃
昭和25年2月〜昭和21年7月1950年2月〜1946年7月2026年10月頃
昭和21年6月〜昭和16年3月1946年6月〜1941年3月2026年11月頃
昭和16年2月〜昭和13年2月1941年2月〜1938年2月2026年12月頃
昭和13年1月〜昭和6年4月1938年1月〜1931年4月2027年1月頃
昭和6年3月以前1931年3月以前2027年2月頃

出典:日本年金機構 特設ページの送付スケジュール[日本年金機構]。いちばん若い区分は昭和36年4月16日以前生まれまで。時期は予定で、前後することがあります。

8月・9月の区分の人は、すでに45日の期限を迎えているか、迫っています。登録したくなかったのに期限を過ぎた人は、後の節で説明する解除の手続きで元に戻せます。

対象になるのは、2026年4月15日時点で65歳以上の年金受給者のうち、公金受取口座をまだ登録していない人です。次の人には届きません。

  • 公金受取口座をすでに登録している人
  • 2026年4月に年金が支払われなかった人(全額支給停止・振込不能)
  • 国外に住んでいる人、共済組合などの年金だけを受け取っている人
  • 2025年6月以降の年金請求で、公金受取口座への登録を申し出た人
  • 年金の受取口座の金融機関が登録の対象外の人、DVや虐待の被害を機構に届け出ている人

出典:日本年金機構 特設ページ、デジタル庁 よくある質問Q5[デジタル庁 よくある質問]。

老齢年金と遺族年金のように複数の年金を受けていても、届くのは1通だけです。予定の時期を過ぎても届かなければ対象外で、登録もされません。

登録すると何が起きて、何が起きないのか

変わるのは「給付金を受け取るときの手間」だけです。年金の受け取りそのものや、口座のお金には何も起きません。

起きること

  • 口座情報と氏名・住所・生年月日・マイナンバーが、機構からデジタル庁へ渡る
  • 給付金の申請で、口座番号の記入や通帳のコピーが不要になる
  • 国の給付金や所得税の還付金など、160種類以上の受け取りに使える
  • 受け取ってから3〜4か月後に登録結果のはがきが届く

起きないこと

  • 年金の振込先が変わることはない
  • 残高や年金の受給額が国に伝わることはない
  • 国が口座からお金を引き出すことはない
  • 税金を取り立てるための仕組みではない

出典:デジタル庁「年金口座(年金振込口座)で給付金等が受け取れます」[デジタル庁]、同 よくある質問Q21。

いちばん差が出るのは、これから始まる給付です。2027年4月開始予定の就業者負担軽減支援金は、公金受取口座を登録している人なら市区町村が職権で対象と認め、申し出なしで振り込まれる方針です。登録していない人は自分で申し出る必要があります。年金を受け取りながら働いている人は、就業者負担軽減支援金のもらい方で対象の条件を確かめてください。

公金受取口座は1人1口座、本人名義の口座に限られます。家族名義の口座は登録できません[デジタル庁 公金受取口座登録制度]。

45日は「受け取った日」から数える——日付は申出書の下に印字

期限は発送日ではなく、書留を受け取った日から数えます。不同意申出書の下部に「返送期限の目安」が印字されているので、まずそこを見てください。

1948年5月生まれの母に、10月10日に届いた場合(本サイトの試算)
  • 送付区分は「昭和25年2月〜昭和21年7月」=2026年10月頃
  • 10月10日から数えて45日目は11月23日。不同意にするなら、この日までに届くよう投函する
  • 何もしなければ、受け取りから3〜4か月後の2027年1〜2月頃に登録結果のはがきが届く

機構のQ&Aは、印字の日付は目安で、過ぎてから返送しても不同意として受け付けられる場合があるとしています。一方でデジタル庁のよくある質問は、期間を過ぎた返送は同意として扱うと説明しています。期限を過ぎたら、意向確認書の右上の「照会番号」を手元に置き、意向確認書照会専用フリーダイヤルに状況を確かめるのが確実です。

問い合わせ先は2つだけ
  • 意向確認書・不同意申出書のこと:意向確認書照会専用フリーダイヤル0120-74-0011(つながらないときは050-3524-7372)。月曜8時30分〜19時、火〜金曜8時30分〜17時15分、第2土曜9時30分〜16時
  • 公金受取口座の制度のこと:マイナンバー総合フリーダイヤル0120-95-0178(音声案内6番)
  • 年金事務所・年金相談センター・ねんきんダイヤル・市区町村の窓口では受け付けていません

出典:日本年金機構 Q&A Q7・Q18、特設ページの問い合わせ先。

登録したくないときの返送方法——切手は要らない

返送は郵便ポストに入れるだけです。手順は4つあります。

  1. 意向確認書に書かれた口座を確かめる。2026年4月15日に年金を受け取った口座が載っています(口座番号は伏せてあります)。
  2. 下部の「公金受取口座登録不同意申出書」を切り取り線で切り離す。
  3. 同封の目隠しシールを貼り、裏面の差出人欄に住所と氏名を書く。
  4. ポストに入れる。切手は不要です。届いたかは照会番号を伝えてフリーダイヤルで確認できます。

出典:日本年金機構 Q&A Q3・Q8・Q11、意向確認書に関するご案内[日本年金機構 リーフレット]。

「届く前に断りたい」「送らないでほしい」という申出は受け付けていません。届いてから45日以内に返送する、が唯一の方法です。申出書をなくした場合は再発行されませんが、任意の様式で申し出られる場合があるので、フリーダイヤルに相談します。

登録に同意する人は、何も返送しないでください。うっかり申出書を出すと、登録を希望しない人として処理されます。

後から変える・やめるならマイナポータルか金融機関で

意向確認書の返送は一度きりですが、登録そのものはいつでも変更・解除(抹消)できます。窓口は年金事務所ではありません。

やりたいこと方法
期限を過ぎて登録された。やめたい登録結果のはがきが届いたら、マイナポータルか金融機関の窓口で抹消
年金とは別の口座を登録したい不同意申出書を返送し、マイナポータルか金融機関で別の口座を登録
不同意を出したが、やはり登録したいマイナポータルか金融機関で自分で登録
急いで登録したい45日を待たず、マイナポータルか金融機関で登録(本人の申請が優先される)
登録されているか確かめたいマイナポータルで確認(最新の登録内容はここでしか見られない)

出典:デジタル庁 よくある質問Q14・Q17・Q19[デジタル庁]、公金受取口座に関する手続きQ1[デジタル庁]。

マイナポータルでの手続きにはマイナンバーカードが要ります。金融機関の窓口ならカードは必須ではなく、マイナンバーと氏名・住所・生年月日を確かめられる書類で手続きできます。ただし一部の金融機関は受け付けていません。カードの電子証明書が切れているとマイナポータルに入れないので、マイナカードの更新もあわせて確かめておくと安心です。

向かない人・注意したいケース——口座の変更予定、家族の代筆、施設入所

多くの人は放っておいても困りませんが、次の3つは一度立ち止まる価値があります。

年金の口座を変える予定がある人

登録されるのは2026年4月15日時点の口座です。あとで年金の受取口座を変えても、公金受取口座は自動では変わりません。逆に公金受取口座を変えても、年金の振込先は変わりません。年金の口座を変えるには、別に「年金受給権者 受取機関変更届」が要ります[日本年金機構 受取機関の変更]。解約予定の口座が登録に残ると、給付金の振込が戻ってしまいます。

家族が代わりに返送する場合

本人が回答しにくいときは、本人の意思を確かめたうえで家族や後見人が代筆・代理で返送できます。差出人欄は原則として本人の氏名を書きます。親の代わりに判断するのではなく、「登録してよいか」を本人に聞いてから動くのが前提です。

施設に入所している・長く家を空けている親

書留は機構に届け出ている住所に届き、対面で受け取る必要があります。不在で受け取れなければ登録はされません。登録を望む場合は、別にマイナポータルか金融機関で手続きします。機構に届け出ている住所が施設なら、書留が届いたら知らせてもらうよう施設に頼んでおくと、期限の行き違いを防げます。

登録してよいか迷うときは、「給付金の申請書に口座番号を毎回書くのと、あらかじめ1口座を登録しておくのと、どちらが楽か」で考えると判断しやすくなります。登録しても残高は見られず、あとから抹消もできます。

本物と詐欺・ほかの年金書類との見分け方

本物は「日本年金機構からの簡易書留」で、電話やメールでは来ません。次の特徴で見分けます。

本物の意向確認書

  • 「公金受取口座に関する大切なお知らせです」と書かれた茶色の封筒
  • 簡易書留で対面受取。不在票の差出人は「日本年金機構」
  • 口座番号は伏せてあり、記入欄もない
  • 返送は切手不要の申出書をポストに入れるだけ

詐欺を疑うべき連絡

  • 電話・ショートメッセージ・メールで口座番号を聞く
  • 暗証番号や口座の残高を答えさせる
  • 手数料などのお金を求める
  • メールのリンクから口座情報を入力させる(デジタル庁のお知らせメールにはリンクも添付もない)

出典:日本年金機構 特設ページ、デジタル庁 よくある質問Q22、公金受取口座に関する手続きQ6。機構・厚生労働省・デジタル庁は、電話・ショートメッセージ・メールで口座番号の提供や手数料を求めることはありません。

デジタル庁から個別に届くのは、登録結果のはがきと、マイナポータルのお知らせだけです。はがきには「公金受取口座の登録等に関するお知らせです」と赤字で書かれています。怪しい連絡を受けたら応じず、警察相談専用窓口(#9110)に相談してください。

同じ時期に、9月から順次届く年金の扶養親族等申告書とも混同しやすい書類です。扶養親族等申告書は控除に当たる人が「出す」書類で、意向確認書は登録したくない人だけが「返す」書類です。9月ごろから届く年金生活者支援給付金の請求書(はがき)とも別物です。

今日やること

  1. 自分と親の生年月日を上の表に当てはめ、届く月を確かめる。親には「茶色の封筒の書留が来たら教えて」と伝えておく。
  2. 届いていたら、不同意申出書の下の「返送期限の目安」と右上の照会番号を控える。
  3. 登録したくない、または年金とは別の口座を使いたい場合だけ、期限までに申出書をポストに入れる。

まとめ

  • 日本年金機構から簡易書留で届く意向確認書は詐欺ではなく、年金の振込口座を公金受取口座に登録してよいかの確認
  • 何もしなければ登録。受け取ってから45日以内に不同意申出書を返送した人だけ登録されない
  • 送付は65歳以上の年金受給者に生年月日順で2026年8月から2027年2月。10月頃は1946年7月〜1950年2月生まれ
  • 登録しても年金の振込先は変わらず、口座の残高や取引を国が見ることもない
  • 登録後もマイナポータルか金融機関で変更・抹消できる

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公開日:2026年10月03日 / 執筆:みんなの税金 編集部

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