後期高齢者医療保険料47都道府県ランキング2026|東京1万352円と青森4,990円で月5,362円の差

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  • 公開。厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和8・9年度の保険料率について」(2026年4月10日)をもとに作成

75歳になると全員が入る後期高齢者医療制度の保険料は、2026年度(令和8年度)から2年間の新しい料率に切り替わりました。厚生労働省のとりまとめでは、被保険者1人あたりの平均は全国で月7,989円(年9万5,875円)と前期より578円(7.8%)の増加。都道府県別に見ると東京都の1万352円から青森県の4,990円まで、月5,362円・年6万4,344円の差があります。ただし「平均が高い県=保険料率が高い県」ではなく、同じ年金収入なら東京都より大阪府や佐賀県のほうが高くなります。47都道府県の平均額・均等割・所得割率・年金84万円の人の保険料を一覧にし、自分の額の見方と減らせる余地まで整理します。

結論:平均は東京・神奈川・愛知・大阪が高く、青森・岩手・福島が低い

厚生労働省が2026年4月に公表した「後期高齢者医療制度の令和8・9年度の保険料率について」から、被保険者1人あたりの平均保険料額(月額・見込み)を並べると次のとおりです[厚生労働省]。

都道府県平均保険料(月額)年額換算
高い1位 東京都10,352円124,224円
2位 神奈川県9,842円118,104円
3位 愛知県9,045円108,540円
4位 大阪府9,010円108,120円
5位 沖縄県8,731円104,772円
低い47位 青森県4,990円59,880円
46位 岩手県5,496円65,952円
45位 福島県5,744円68,928円
44位 秋田県5,847円70,164円
43位 新潟県5,852円70,224円

全国平均は月7,989円、中央値(24位の大分県)は7,283円です。平均額は「その県の75歳以上の所得水準」に強く左右されるため、年金額の高い都市部が上位に来ます。自分がいくら払うかは、次の一覧の「均等割」と「所得割率」で決まります。

47都道府県の一覧:平均保険料・均等割・所得割率・年金84万円の人の額

「前期比」は令和6・7年度の平均保険料額との差、「年金84万円の人」は厚生労働省が参考値として示した基礎年金だけを受け取る人(均等割の7.2割軽減後)の月額です。均等割は年額、所得割率は賦課のもととなる所得(前年の総所得金額等から43万円を引いた額)に掛ける率です。

順位都道府県平均保険料(月額)年額換算前期(令和6・7年度)比均等割(年額)所得割率年金84万円の人(月額)
1東京都10,352円124,224円+655円53,300円9.88%1,242円
2神奈川県9,842円118,104円+787円52,531円10.30%1,225円
3愛知県9,045円108,540円+104円56,130円10.48%1,308円
4大阪府9,010円108,120円+733円64,931円11.51%1,515円
5沖縄県8,731円104,772円+292円61,000円10.81%1,423円
6奈良県8,622円103,464円+632円57,100円10.63%1,325円
7福岡県8,330円99,960円+547円66,340円11.70%1,548円
8兵庫県8,301円99,612円+312円58,427円10.77%1,363円
9京都府8,280円99,360円+373円59,590円10.15%1,390円
10千葉県8,237円98,844円+851円51,000円9.40%1,183円
11埼玉県8,189円98,268円+879円52,370円9.49%1,217円
12佐賀県8,159円97,908円+1,389円68,700円11.79%1,603円
13石川県8,065円96,780円+1,334円57,300円11.14%1,337円
14滋賀県8,051円96,612円+929円55,380円10.13%1,292円
15岡山県7,891円94,692円+975円60,100円10.88%1,400円
16福井県7,840円94,080円+1,041円54,140円10.83%1,263円
17山口県7,836円94,032円+624円63,513円11.36%1,482円
18広島県7,831円93,972円+728円55,090円9.93%1,285円
19静岡県7,415円88,980円+376円51,100円9.35%1,192円
20香川県7,388円88,656円+390円58,000円9.93%1,353円
21岐阜県7,317円87,804円+638円55,385円9.71%1,292円
22富山県7,296円87,552円+1,148円55,800円10.19%1,302円
23北海道7,295円87,540円+621円59,963円11.61%1,392円
24大分県7,283円87,396円+543円64,200円11.25%1,492円
25三重県7,263円87,156円+515円54,843円9.53%1,280円
26鹿児島県7,174円86,088円+933円69,800円11.72%1,625円
27茨城県7,128円85,536円+289円49,500円9.32%1,155円
28熊本県7,088円85,056円+681円63,000円11.06%1,470円
29山梨県7,070円84,840円-250円52,610円9.44%1,228円
30宮城県6,933円83,196円+474円52,200円9.12%1,216円
31群馬県6,877円82,524円+301円54,600円9.78%1,267円
32徳島県6,829円81,948円+521円60,976円10.91%1,423円
33和歌山県6,771円81,252円+279円58,748円10.36%1,371円
34高知県6,747円80,964円+438円60,400円10.31%1,409円
35長野県6,745円80,940円+441円48,827円8.80%1,139円
36鳥取県6,568円78,816円+302円52,138円10.64%1,217円
37島根県6,561円78,732円+612円57,170円10.02%1,334円
38栃木県6,476円77,712円+356円49,100円9.00%1,146円
39長崎県6,192円74,304円+254円56,200円9.59%1,308円
40愛媛県6,186円74,232円+267円55,630円9.79%1,298円
41山形県6,014円72,168円+562円52,500円9.63%1,225円
42宮崎県5,875円70,500円+358円56,300円10.08%1,300円
43新潟県5,852円70,224円+575円49,200円8.61%1,148円
44秋田県5,847円70,164円+1,163円55,996円9.73%1,300円
45福島県5,744円68,928円+303円49,000円9.24%1,143円
46岩手県5,496円65,952円+623円48,800円8.50%1,133円
47青森県4,990円59,880円-136円50,500円9.00%1,175円

※厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和8・9年度の保険料率について」(2026年4月10日)の医療分の数値。子ども・子育て支援金分(全国平均で月194円)は含みません。平均保険料額は見込み。

「平均が高い県」と「率が高い県」は違う:年金250万円なら大阪が東京より年2万7,000円高い

均等割がいちばん高いのは鹿児島県の69,800円、所得割率がいちばん高いのは佐賀県の11.79%で、平均額1位の東京都はどちらも全国平均より低い(53,300円・9.88%)水準です。東京都の平均が高いのは年金や所得の多い人が多いからで、同じ収入で比べると順位は入れ替わります。

年金収入250万円・単身の年間保険料(均等割の軽減なし)

賦課のもととなる所得 = 250万円 - 公的年金等控除110万円 - 43万円 = 97万円

大阪府:64,931円 + 97万円 × 11.51% = 約17万6,600円(月約1万4,700円)

愛知県:56,130円 + 97万円 × 10.48% = 約15万7,800円(月約1万3,100円)

東京都:53,300円 + 97万円 × 9.88% = 約14万9,100円(月約1万2,400円)

岩手県:48,800円 + 97万円 × 8.50% = 約13万1,300円(月約1万900円)

同じ年金250万円でも、大阪府と岩手県で年4万5,000円以上、大阪府と東京都でも年2万7,000円の差が出ます。

年金収入が少ない人は均等割の軽減(令和8・9年度の医療分は7.2割・5割・2割)が効くので、差はもっと縮まります。厚生労働省の参考値である「年金84万円の人」の月額は鹿児島県1,625円から岩手県1,133円までで、差は年6,000円ほどです。

前期から大きく上がった県:佐賀・石川・秋田・富山は月1,100円以上

令和6・7年度から令和8・9年度への上げ幅が大きいのは佐賀県(+1,389円)、石川県(+1,334円)、秋田県(+1,163円)、富山県(+1,148円)で、いずれも均等割を大きく引き上げています。逆に山梨県(-250円)と青森県(-136円)は平均が下がりました。全国では均等割が50,389円から56,083円へ11.3%上がり、所得割率は10.21%から10.17%へわずかに下がっています。

保険料率は各都道府県の後期高齢者医療広域連合が2年ごとに決め、次の改定は2028年度です。上げ幅の背景は、医療費の伸びと、2024年度の制度改正で現役世代からの支援金の負担を抑えるため後期高齢者側の負担割合が引き上げられたことにあります。加えて2026年度からは子ども・子育て支援金分が上乗せされ、全国平均で月194円(均等割1,351円+所得割0.25%)です[厚生労働省]。75歳以上にも「子ども分」を求める設計は、年金だけで暮らす人には小さくない負担で、支援金の全体像は子ども・子育て支援金で整理しています。

保険料の決まり方:均等割+所得割、軽減は世帯の所得で判定

  1. 均等割は加入者全員に同じ額。前年の所得が低い世帯は軽減があり、判定は世帯主と被保険者全員の所得の合計で行います。いちばん大きい軽減は、令和8・9年度は医療分に限り7.2割(従来の7割に0.2割を上乗せ)で、子ども・子育て支援金分は7割のままです[厚生労働省]。年金収入だけなら、単身でおおむね168万円以下で7.2割軽減、年金収入が増えるにつれ5割・2割になります。
  2. 所得割は「前年の総所得金額等-43万円」に所得割率を掛けた額。年金収入250万円なら賦課のもととなる所得は97万円です。
  3. 賦課限度額で頭打ちになります。医療分は年85万円で、令和8年度に80万円から5万円引き上げられました[厚生労働省]。子ども・子育て支援金分は別枠の上限で、東京都は2万1千円です[東京都後期高齢者医療広域連合]。所得がいくら多くても、保険料はこの2つの上限で止まります。
  4. 年金が年18万円以上の人は原則として年金からの天引き(特別徴収)。申し出れば口座振替に変えられます。
  5. 保険料は本人の社会保険料控除になります。年金から天引きされた分は本人の控除にしかなりませんが、口座振替にして同居の子が払えば子の控除にできます。税率の高い子が払うほうが世帯の手取りは増えます(家族の保険料を払うと全額控除)。
世帯の総所得金額等の合計均等割の軽減割合
43万円以下7.2割(医療分。子ども・子育て支援金分は7割)
43万円+31万円×被保険者数以下5割
43万円+57万円×被保険者数以下2割

同じ世帯に公的年金等または給与の受給者が2人以上いる場合は、上の各ラインに「(その人数-1)×10万円」を加算します。65歳以上の人の公的年金所得は、高齢者特別控除15万円を差し引いた額で判定します。判定は年度の4月1日時点の世帯状況で行います。

同居の親の保険料が急に上がったら

均等割の軽減は世帯単位で判定するため、子が世帯主で所得が多いと、親本人の年金が少なくても軽減が受けられないことがあります。世帯分離で軽減が戻る場合もありますが、扶養控除や健康保険の扶養、高額療養費の世帯合算に影響するので、親を扶養に入れる損得と合わせて判断してください。

加入の手続き、窓口負担が1割・2割・3割に分かれる判定、高額療養費までを通して知りたい場合は75歳からの後期高齢者医療制度の仕組みで制度の全体像を整理しています。75歳より前の国民健康保険料の地域差は国民健康保険の計算、65歳以降に別途かかる介護保険料の自治体差は65歳からの介護保険料ランキングにまとめています。医療費の自己負担が高額になったときの上限は高額療養費制度をご覧ください。

よくある質問

後期高齢者医療の保険料は市区町村ごとに違いますか?

違いません。運営は都道府県ごとの後期高齢者医療広域連合で、同じ都道府県内なら均等割も所得割率も同じです(離島などの不均一賦課を除く)。国民健康保険は市区町村ごとに違うので、75歳を境に「県で統一」に変わります。

保険料が安い県に引っ越せば下がりますか?

住民票を移せばその県の料率になります。ただし均等割の差は年2万円程度、所得割率の差は最大3.3ポイントで、年金250万円でも年4万5,000円ほどです。住民税や介護保険料、医療機関へのアクセスも変わるので、保険料だけで決める話ではありません。

年金から天引きされる額が去年と違うのはなぜですか?

2026年4月からの新しい料率に加え、4月・6月・8月は前年度の額をもとにした仮徴収、10月以降は当年の所得で確定した額を差し引く本徴収のため、年の途中で額が変わります。子ども・子育て支援金分が2026年度から上乗せされた影響もあります。

子どもの扶養に入っていても保険料はかかりますか?

かかります。75歳以上は健康保険の被扶養者にはなれず、全員が後期高齢者医療制度に加入して保険料を払います。会社員の子の扶養に入っていた人は、75歳になった月から保険料が発生します(加入後2年間は均等割が5割軽減されます)。

参考リンク(出典)

本記事は次の資料をもとに作成しています。実際の保険料は各都道府県の広域連合または市区町村から届く決定通知でご確認ください。

※本記事は一般的な情報提供です。保険料の試算は単身・年金収入のみ・均等割の軽減なしを前提とした目安です。

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公開日:2026年09月27日 / 執筆:みんなの税金 編集部

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