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- 公開。厚生労働省・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」(令和8年8月)、「令和8年8月1日からの支給限度額の変更」、厚生労働省「介護休業制度」をもとに作成
親が倒れて介護の態勢を整えるまで会社を休む——そのとき雇用保険から出るのが介護休業給付金です。金額は休業前の賃金の67%、期間は対象家族1人につき通算93日・3回まで分割でき、30日あたりの上限は36万6,222円(2026年8月1日改定)です。ただし育児休業と違って介護休業中は社会保険料が免除されないため、手取りは「67%」の印象よりかなり少なくなります。月給別の受取額、93日の数え方と分割の使い方、申請の期限と手順、2025年4月の法改正で変わった点を、厚生労働省とハローワークの資料で整理します。
結論:月給別の受取額(30日あたり)
| 休業前の月給(賃金月額) | 介護休業給付金(67%・30日) | 引かれ続ける社会保険料(本人負担・目安) | 実質の手取り |
|---|---|---|---|
| 20万円 | 13万4,000円 | 約3万円 | 約10万4,000円 |
| 30万円 | 20万1,000円 | 約4万5,000円 | 約15万6,000円 |
| 40万円 | 26万8,000円 | 約6万円 | 約20万8,000円 |
| 50万円 | 33万5,000円 | 約7万4,000円 | 約26万1,000円 |
| 54万6,600円以上 | 36万6,222円(上限) | 約8万円〜 | 約28万6,000円 |
出典:厚生労働省・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」[ハローワーク]、「令和8年8月1日から支給限度額が変更になります」[厚生労働省]。社会保険料は40歳以上(介護保険料あり)・協会けんぽ料率10%前後の場合の概算
給付金は非課税で所得税・住民税はかかりません。一方、住民税は前年所得に対して課されるので休業中も納付は続き、会社が特別徴収できないぶんを本人に請求する形になります。「67%もらえる」と聞いて月給30万円の人が20万円を見込むと、社会保険料と住民税で月6万円前後の差が出ます。
育休と違う:社会保険料は免除されない
育児休業中は健康保険・厚生年金の保険料が本人分・会社分とも免除されますが、介護休業にはこの免除がありません。休業中も標準報酬月額に基づく保険料は発生し、給与が出ないので会社が立て替えて、復帰後の給与から控除するか、休業中に本人が振り込む形になります。
| 育児休業 | 介護休業 | |
|---|---|---|
| 給付率 | 67%(181日目以降50%)+出生後休業支援給付13% | 67%(一律) |
| 期間 | 原則1歳まで(最長2歳) | 通算93日・3回まで |
| 社会保険料 | 本人・会社とも免除 | 免除なし |
| 給付金の課税 | 非課税 | 非課税 |
| 申請 | 2か月ごと | 1回の休業が終わるごと |
この差の理由は制度の成り立ちにあり、介護休業は「態勢を整えるための短期の休み」と位置づけられているためです。ただ、介護離職を減らすと言いながら育休と扱いを分ける合理性は薄く、当事者の負担は重いままです。育休側の仕組みは出産・育児でもらえるお金を参照してください。
対象になる条件:誰の介護で、どんな状態か
- 対象家族:配偶者(事実婚を含む)、父母(養父母を含む)、子(養子を含む)、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫。同居や扶養は要件ではありません。
- 要介護状態:負傷・疾病・障害により2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態。介護保険の要介護認定は必須ではなく、要介護2以上、または厚労省の判断基準(歩行・排泄・食事などの12項目)で判定します。
- 本人の雇用保険:介護休業開始前2年間に、賃金支払基礎日数11日以上の月が12か月以上あること。有期雇用の人は、休業開始から93日を経過する日から6か月の間に契約が終わることが明らかでないこと。
- 休業終了後に離職が決まっていないこと:休業後に辞めることが決まっている人は対象外です。
会社側の制度としての介護休業は、入社1年未満の人を労使協定で対象外にできますが、それ以外は正社員・パートを問わず取得できます。会社に制度が「ない」と言われても法律上の権利です。
93日の数え方と、3回分割の使い方
93日は対象家族1人につきの通算で、暦日で数えます(土日・休日も含む)。3回まで分けて取れるので、次のような使い方が現実的です。
1回目で93日を使い切ると、その家族については以後の休業が取れません。介護は長期戦なので、最初は「介護保険の申請・ケアマネジャーとの調整・施設探し」の期間に絞って短く取り、残りを取っておくのが定石です。日常の付き添いや通院には、次に説明する介護休暇(年5日)や時短・所定外労働の免除を使います。
給付金は「支給単位期間」(休業開始日から1か月ごと)で計算し、休業終了日を含む期間はその日数分です。休業中に会社から給与が出ると、給与と給付金の合計が賃金月額の80%を超えた分は減額されます。
申請は「1回の休業が終わってから2か月以内」・会社経由
- 会社に介護休業を申し出る。原則、開始予定日の2週間前までに書面で。対象家族の状態を示す書類(診断書は必須ではなく、要介護認定の通知や申出書の記載で足ります)。
- 休業する。この間の給付はまだ出ません。生活費は貯蓄でつなぐ前提になるので、1回目を短くする理由の一つでもあります。
- 休業終了後、会社がハローワークに「介護休業給付金支給申請書」を提出する。期限は休業終了日の翌日から2か月を経過する日の属する月の末日まで[ハローワーク]。添えるのは休業開始時賃金月額証明書、出勤簿、賃金台帳、住民票記載事項証明書など(対象家族との関係を示すもの)。本人が申請することもできます。
- 約1週間で振込。申請書に記入した本人口座に入ります。
会社が申請を忘れると本人が受け取れないので、休業終了時に「いつ出しますか」と確認してください。2か月の期限を過ぎても、時効の2年以内なら申請できます。
介護休暇(年5日)と、2025年4月の改正
介護休業とは別に、通院の付き添いやケアマネジャーとの面談などのために年5日(対象家族2人以上なら10日)の介護休暇があり、時間単位で取れます。有給か無給かは会社の規定次第で、無給の会社が多数です。給付金はありません。
2025年4月施行の育児・介護休業法の改正で、次の点が変わりました[厚生労働省]。
- 介護休暇を「入社6か月未満」の人も取れるようになった。労使協定で除外できる仕組みが廃止されました。
- 会社は、介護に直面したと申し出た人に制度を個別に説明し、利用の意向を確認する義務を負う。また40歳になる年度に、全員に介護休業や介護保険の情報を提供します。
- 介護のためのテレワークが会社の努力義務に。所定外労働の免除は介護終了まで請求でき、これは従来からの権利です。
「介護のことは言いにくい」と黙って有給を消化し、限界が来て退職——という流れがいちばん損です。介護を理由に離職すると失業給付は特定理由離職者として給付制限なしで受けられますが、収入の柱を失うより、93日と介護休暇・時短を組み合わせて続ける方が長期では有利です。介護費用そのものの負担軽減は高額介護サービス費を、親を自分の扶養に入れる損得は親を扶養に入れる損得を参照してください。
今日やること
- 介護保険の要介護認定を市区町村に申請する。介護休業の要件(2週間以上常時介護)の判断にも、ケアプランづくりにも要る。
- 会社に「介護に直面した」と申し出る。2025年4月から会社には制度の個別説明義務がある。介護休業・介護休暇・所定外労働免除・テレワークの使い方を確認する。
- 1回目の休業は30日前後で計画する。手取りは月給の5割前後になる。給付金は休業後の申請で振込まれるので、その間の生活費を確認しておく。
よくある質問
介護休業中に副業やアルバイトをしてもよいですか?
支給単位期間中に就労した日数が10日以下(10日を超える場合は就労時間80時間以下)であれば給付されますが、会社から休業中に賃金が出る場合は80%ルールで減額されます。他社でのアルバイトは会社の就業規則の問題にもなるので、事前に確認してください。
まとめ
- 介護休業給付金は休業前賃金の67%。対象家族1人につき通算93日・3回まで分割できる
- 30日あたりの上限は36万6,222円(2026年8月1日改定)。給付金は非課税
- 育休と違い社会保険料は免除されない。月給30万円なら実質の手取りは約15万6,000円
- 申請は1回の休業が終わってから2か月以内に会社経由。時効の2年以内なら申請できる
- 1回目は30日前後に絞り、通院の付き添いなどは年5日の介護休暇や時短で対応
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今後の改善の参考にさせていただきます。分かりにくかった点があれば、お問い合わせから教えていただけると嬉しいです。
参考リンク(出典)
本記事は次の資料をもとに作成しています。支給限度額は毎年8月1日に改定されるため、最新の金額はハローワークの資料でご確認ください。
※本記事は一般的な情報提供です。金額は概算で、賃金や社会保険料率で変わります。個別の判断はハローワーク・勤務先にご確認ください。













