育児時短就業給付金は毎月いくら?2歳までの時短で賃金の10%|月給別の早見表と時短の実質コスト

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  • 公開。厚生労働省・ハローワーク「育児時短就業給付の内容と支給申請手続」(令和8年8月1日時点版)、「令和8年8月1日からの支給限度額の変更」、日本年金機構「養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置」をもとに作成

育休から復帰して時短勤務にすると、月給はたいてい2〜3割下がります。その減りを少し埋めるために2025年4月にできたのが「育児時短就業給付金」で、2歳未満の子のために時短で働き、賃金が下がった人に、時短中の賃金の10%を毎月上乗せする雇用保険の給付です。月給30万円が24万円に下がれば月2万4,000円、非課税で2歳の誕生日の前日まで続きます。時短前の90%を超える賃金では逓減し、上限は賃金と合わせて48万4,121円(2026年8月改定)。さらに時短では社会保険料と税も減るので、月給が6万円下がっても手取りの減りは2万円台です。月給別の早見表、時短の実質コスト、年金を減らさない特例、申請の流れを厚生労働省の資料で整理します。

結論:月給別の早見表(時短前→時短後)

時短前の月給時短後の月給(割合)給付金(月)時短後の月給+給付金
30万円21万円(70%)2万1,000円23万1,000円
24万円(80%)2万4,000円26万4,000円
27万円(90%)2万7,000円29万7,000円
28万5,000円(95%)約1万3,500円(逓減)29万8,500円
20万円16万円(80%)1万6,000円17万6,000円
18万円(90%)1万8,000円19万8,000円
40万円32万円(80%)3万2,000円35万2,000円
36万円(90%)3万6,000円39万6,000円
49万6,200円以上(上限)44万円(約89%)4万4,000円 → 4万4,121円が上限(賃金+給付が48万4,121円まで)48万4,121円

出典:厚生労働省・ハローワーク「育児時短就業給付の内容と支給申請手続」(令和8年8月1日時点版)[厚生労働省]、「令和8年8月1日から支給限度額が変更になります」[厚生労働省]

基本は「時短中の各月に支払われた賃金 × 10%」です。時短後の賃金が時短前の90%以下ならそのまま10%、90%超〜100%未満は「賃金+給付金が時短前の賃金を超えない」ように支給率が下がります。時短前と同額以上の賃金が出た月はゼロです。上限は各月の賃金と給付金の合計で48万4,121円、給付金が2,562円以下の月は支給されません(いずれも2027年7月31日までの額)。

もらえる条件

  • 2歳に満たない子を養育するために、所定労働時間を短縮して働いている雇用保険の被保険者。時短の形は問いません(1日6時間、週4日など)。ただし時短中に賃金が下がっていることが前提です。
  • 育休(育児休業給付の対象)から引き続いて時短を始めたか、時短開始前2年間に賃金支払基礎日数11日以上の月が12か月以上あること。
  • 対象は2歳の誕生日の前日まで。1歳で復帰して時短にすれば最長1年分、生後8週で復帰すれば約1年10か月分です。
  • 父母どちらでも受けられ、両方が時短なら両方に出ます。

2025年4月1日より前から時短勤務をしている人も、その日以降の月から対象になりました。同じ月に育児休業給付金や介護休業給付金を受けている場合、その月の育児時短就業給付金は出ません。

時短の実質コスト:月給が6万円下がると手取りはいくら減るか

「時短にすると月6万円減る」という額面の話と、実際の手取りの話は違います。時短で賃金が下がると社会保険料(標準報酬月額の等級が下がる)と所得税・住民税も下がり、そこに給付金10%が乗るからです。

月給30万円→24万円の時短(扶養なし・協会けんぽ・40歳未満の概算)
フルタイム月給30万円時短月給24万円 手取り 約23万7,000円 社保・税 約6万3,000円 手取り 約19万円 給付 社保・税 約5万円 給付金2万4,000円(非課税) 手取り+給付金の差は月約2万3,000円(額面の差6万円の4割弱) 住民税は翌年以降の水準。時短初年は前年所得ベースで高いまま
出典:厚労省の給付の仕組みと協会けんぽの保険料率をもとに概算。実際の社会保険料は等級と都道府県で変わる

額面が6万円下がっても、手取りベースの差は2万円台前半まで縮みます。1歳から2歳までの1年間で見ると、額面の差72万円に対して手取り+給付金の差は約28万円です。「時短にすると損」と感じて無理にフルタイムに戻す前に、この数字で比べてください。

逆に言えば、給付金の分だけ時短をしても年金が減らないわけではない点に注意が要ります。次の特例を必ず出してください。

年金を減らさない「養育期間の標準報酬月額の特例」を一緒に出す

時短で標準報酬月額が下がると、払う厚生年金保険料は減りますが、将来の年金額の計算も下がった額で行われます。これを防ぐのが「養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置」で、3歳未満の子を養育している間、年金額の計算だけは時短前の標準報酬月額で行う仕組みです。保険料は下がった額で払い、年金は下がらない、という本人に有利な特例です。

会社を通じて年金事務所に「養育期間標準報酬月額特例申出書」を出します。育児時短就業給付金とは別の手続きで、出さないと適用されません。さかのぼれるのは申出の前月までの2年間なので、時短を始めたら早めに会社に確認してください。父母ともに出せます。

申請の流れ:会社経由で2か月ごと

  1. 時短を始めたら、会社がハローワークに「受給資格確認」と「時短開始時の賃金の届出」をする。時短前6か月の賃金から「時短開始時賃金月額」が決まり、これが90%判定と上限の基準になります。
  2. 初回の支給申請は、時短を始めた月の初日から4か月以内。受給資格確認と同時にできます。
  3. 以後、2か月ごとに会社が支給申請。支給対象月は暦月ごとで、各月の賃金を証明する書類(賃金台帳・出勤簿)を添えます。振込は申請から約1週間後です。本人が申請することもできます。
  4. 2歳の誕生日の前日を含む月で終了。時短をやめてフルタイムに戻した月、育休や介護休業に入った月も対象外です。

給付金は非課税で、所得税・住民税の計算に入らず、社会保険料の計算にも含まれません。年末調整や確定申告での申告も不要です。育休中の税金の扱いは産休・育休中の年末調整を参照してください。

育休給付から時短給付までの流れ

出産から2歳までの雇用保険の給付は4つあります。出生時育児休業給付金(産後パパ育休・67%)、育児休業給付金(67%、181日目以降50%)、出生後休業支援給付金(両親で育休を取ると最初の28日に13%上乗せ)、そして復帰後の育児時短就業給付金(10%)です。育休を1歳まで取り、時短で復帰して2歳まで働くと、給付の切れ目がありません。全体は出産・育児でもらえるお金を参照してください。

時短で週20時間を下回るほど短くすると、社会保険の加入要件を外れて健康保険・厚生年金から抜けることがあります。その場合は給付金の前提(雇用保険の被保険者)も揺らぐので、時短の幅は週20時間以上を目安にしてください。加入要件は106万円と130万円の壁にまとめています。

よくある質問

時短勤務ではなく、残業をなくしただけでも対象になりますか?

対象外です。給付の対象は「所定労働時間を短縮して就業する」ことで、残業の免除や時間外労働の制限は所定労働時間の短縮に当たりません。就業規則上の所定労働時間が短くなっている必要があります。

まとめ

  • 2歳未満の子のために時短で働き賃金が下がった人に、時短中の賃金の10%を毎月上乗せする雇用保険の給付
  • 月給30万円が24万円に下がれば月2万4,000円。非課税で2歳の誕生日の前日まで
  • 時短前の90%を超える賃金では逓減。上限は賃金と合わせて48万4,121円(2026年8月改定)
  • 社会保険料と税も減るため、月給が6万円下がっても手取り+給付金の差は月約2万3,000円
  • 年金を減らさないには、別手続きの養育期間標準報酬月額特例申出書を会社経由で出す

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参考リンク(出典)

本記事は次の資料をもとに作成しています。上限額などは毎年8月1日に改定されるため、最新の金額はハローワークの資料でご確認ください。

※本記事は一般的な情報提供です。手取りの計算は概算で、社会保険料率や住民税額で変わります。個別の判断はハローワーク・勤務先にご確認ください。

公開日:2026年10月27日 / 執筆:みんなの税金 編集部

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