出産・育児でもらえるお金まとめ|一時金50万円・手取り10割の育休給付・税金

出産・育児でもらえるお金と税金の総まとめ

出産・育児では、もらえるお金が多く、しかもそのほとんどが「非課税」です。出産育児一時金50万円、産休中の出産手当金、育休中の給付金(2025年からは最大28日間「手取り10割」)、さらに社会保険料の免除と児童手当。この記事では、時系列でもらえるお金と税金・社会保険の扱い、出産費用の医療費控除の注意点まで総まとめします。

もらえるお金の要点

出産育児一時金:子ども1人につき50万円(健康保険から。直接支払制度で病院へ直接払いが主流)。
② 出産手当金:産休中(産前42日+産後56日)、給与のおよそ3分の2。
③ 育児休業給付は最初の180日が67%、以降50%。さらに2025年4月からの出生後休業支援給付(+13%)で、要件を満たすと最大28日間は80%=社保免除と合わせ手取り約10割[厚生労働省]
④ 産休・育休中は社会保険料(健康保険・厚生年金)が本人・会社とも免除。将来の年金は払ったものとして扱われます。
⑤ ①〜③はすべて非課税(確定申告・年末調整に書く必要なし)。出産費用は医療費控除の対象ですが、一時金50万円を差し引いて計算します。

社会保険・子育て

時系列でみる「もらえるお金」

時期制度金額の目安税金
出産時出産育児一時金(健康保険)1児につき50万円非課税
産休中(産前42日+産後56日)出産手当金(健康保険・会社員)標準報酬日額の2/3×休んだ日数非課税
育休中育児休業給付金(雇用保険)180日まで67%/以降50%(日額上限あり)非課税
子の出生直後出生後休業支援給付金(2025年4月〜)+13%(最大28日間)→計80%=手取り約10割[厚労省]非課税
育児中(継続)児童手当(2024年10月拡充)3歳未満1.5万円・3歳〜高校生年代1万円・第3子以降3万円/月(所得制限なし)非課税

「手取り10割」のからくりは、(1)給付80%が非課税、(2)社会保険料が免除、(3)雇用保険料も給与ゼロならゼロ、のため、普段の手取り(額面の約8割)とほぼ同じになる、というものです。父親は出生後8週以内に14日以上、母親は16週以内に14日以上の育休取得が要件です[厚労省リーフレット]

社会保険料の免除(地味に大きい)

  • 産休・育休中は、申出により健康保険料・厚生年金保険料が本人負担・会社負担とも免除されます(賞与の保険料も、月末を含む1か月超の休業なら免除)。
  • 免除期間も「保険料を納めた期間」として年金額に反映されるため、将来の年金は減りません。
  • 復帰後は「養育期間の標準報酬月額特例(養育特例)」を申し出ると、時短勤務で給与が下がっても年金額は下がる前の水準で計算されます。申出を忘れやすい制度の筆頭なので、会社の労務担当に確認を。
  • 自営業(国民年金第1号)の人も産前産後4か月の国民年金保険料免除(満額納付扱い)があります(国民年金の免除・猶予)。国保にも産前産後の均等割等の軽減があります。

税金まわりの注意点

  • 給付はすべて非課税=所得にカウントされません。育休で収入が下がった年は、配偶者控除・配偶者特別控除の対象になれることが多い(給付は所得に含めず判定。配偶者控除)。共働きでも育休の年は要チェックです。
  • 出産費用は医療費控除の対象:定期検診・通院費・分娩入院費など。ただし出産育児一時金(50万円)は補填として差し引いて計算します(出産手当金・育児休業給付は差し引かない)。詳しくは医療費控除の計算方法
  • 16歳未満の子に扶養控除はありませんが、住民税の非課税判定には扶養の数が効くため、年末調整の「住民税に関する事項」欄への記入は意味があります。
  • 会社員の給与からは子ども・子育て支援金の徴収が始まっています(児童手当拡充等の財源)。

よくある質問

育休中の給付金に税金はかかりますか?

かかりません。出産育児一時金・出産手当金・育児休業給付・出生後休業支援給付はすべて非課税で、確定申告や年末調整に記載する必要もありません。社会保険料も免除されるため、給付率80%でも手取りは普段の約10割に相当します。

「手取り10割」は誰でも・いつまでもらえますか?

2025年4月以降、父親は子の出生後8週間以内に14日以上、母親は16週間以内に14日以上の育児休業を取得した場合に、最大28日間、育児休業給付67%に13%が上乗せされ計80%(手取り約10割相当)になります。29日目以降は67%(180日まで)に戻ります。

育休中の妻(夫)を配偶者控除に入れられますか?

入れられることが多いです。育休給付や出産手当金は非課税で所得に含めないため、その年の給与収入が123万円以下(2025年分以降)なら配偶者控除、約201万円以下なら配偶者特別控除の対象になり得ます。年末調整で申告を忘れずに。

出産費用は医療費控除に入れられますか?

入れられます。妊婦健診・通院交通費・分娩入院費などが対象です。ただし出産育児一時金(50万円)は補填金としてその出産費用から差し引いて計算します。出産手当金や育児休業給付は差し引く必要はありません。

データの出典

※給付の上限額・手続きは加入する健康保険・雇用保険の運用によります。本記事は一般的な情報提供であり、個別の支給可否は勤務先・保険者・ハローワークにご確認ください。