千代田区の事業者向け補助金・融資2026|起業資金は負担0.4%

直近14人が訪問しました
千代田区・事業者向け

千代田区の事業者向け補助金・融資2026——起業資金は本人負担0.4%、備蓄にも補助が出る

オフィス街の千代田区は、事業者支援も「働く場所」に寄った設計です。融資は起業資金で本人負担0.4%以下(区が1.6%を利子補給)、小規模企業向けなら区民で1.8%の利子補給+保証料全額補助。ユニークなのは事業所の防災備蓄に補助が出ることで、町会に加入していれば経費の3分の2・上限10万円が受けられます。一方で人気の省エネ改修助成(上限200万円)は2026年度分がすでに受付終了。この記事では使える制度と申請の順番、そして受け取ったあとの経理・税務までまとめます。

0.4%起業資金の本人負担利率
3,000万円設備資金の融資限度額
10万円防災備蓄物資の購入補助
20万円産業財産権の取得支援

まず全体像——国・都・区の3層で考える

事業者が使える支援の3層構造(千代田区の場合)
国持続化補助金(通常枠50万円/創業型200万円)・ものづくり・IT導入「特定創業支援等事業の証明」が創業型の入口になる都創業助成金(2/3・上限400万円)/専門家派遣/制度融資まちみらい千代田が専門家派遣の利用料(1回1万円)を補助する区融資の利子補給・保証料補助/販路拡大20万円/産業財産権20万円/備蓄10万円補助金は小口だが通年・オンライン申請。融資の条件改善が主力
出典:千代田区・東京都・中小企業庁の各公表資料(2026年9月時点)をもとに作成

融資——区民(区内在住の代表者)かどうかで条件が変わる

千代田区の商工融資あっせんは、代表者が区内在住かどうかで利子補給の率が変わるのが最大の特徴です[千代田区]。同じ制度でも「区民」と「一般」で負担が倍近く違います。

資金の種類限度額本人負担利率ポイント
起業資金区民2,500万円
一般1,500万円
0.4%以下区が1.6%を利子補給。全額保証・保証料補助あり。創業予定者(個人1か月・法人2か月以内に開業)または創業1年以内
営業資金2,500万円区民1.3%
一般1.8%
利子補給は区民1.0%・一般0.5%。保証料補助なし。期間6年以内
設備資金3,000万円区民1.3%
一般1.8%
期間7年以内
小規模企業特別資金1,000万円区民が有利利子補給は区民1.8%・一般0.7%、保証料は全額補助
地球温暖化・環境対策特別資金1,500万円—保証料は全額補助。省エネ・環境対応の設備投資に
小口資金2,000万円—従業員20人以下。全額保証・保証料全額補助
年末特別資金1,000万円—利子補給は区民1.7%・一般0.7%、保証料全額補助。受付は2026年10月20日〜11月25日

数字で見る差:起業時に1,000万円を7年で借りる場合

一般的な事業性融資(年2.0%と仮定):利息総額はおおむね70万円台
千代田区の起業資金(本人負担0.4%):利息総額は15万円前後

→ 差額の55万円ほどが実質的な支援。しかも保証料まで補助されます。

バーチャルオフィスは不可・面談は予約制

共通の要件は①区内に本店・事業所があり実体を伴うこと(バーチャルオフィスは対象外)②原則1年以上の営業(起業資金は例外)③法人・個人事業税、住民税の滞納がないこと、です。申請は千代田会館8階の商工観光課で予約制の面談を経て紹介状が発行され、それを持って指定金融機関へ行く流れです。

補助金——小口だが「通年・オンライン申請」で使いやすい

制度補助率・上限要点
中小企業販路拡大事業支援上限10〜20万円2/3。展示会(オンライン含む)の小間料・装飾費・備品レンタル費。通年・GビズIDでオンライン申請。要件を満たせば上限20万円
産業財産権取得支援上限20万円1/2。特許・実用新案・意匠・商標の出願料、審査請求料、弁理士費用。従業員10人以下・区内1年以上
事業所の防災備蓄物資購入上限10万円町会加入・活動参加なら2/3、それ以外は1/3。水・食料・携帯トイレ・毛布・ヘルメット・蓄電池・発電機など。従業員5〜300人未満。2026年12月28日必着
専門家派遣費用助成(まちみらい千代田)1回1万円東京都中小企業振興公社等の専門家派遣を使った場合、利用料を補助
仕事と家庭の両立支援 奨励金6種類配偶者出産休暇・子の看護休暇・男性育休・介護休暇・代替要員費用など。各年度5件が上限
次世代育成支援行動計画策定奨励金20万円常時雇用10〜100人。東京労働局へ一般事業主行動計画(支援措置3項目以上)を届出。年10件程度
商店街支援(イベント・活性化)上限2,000万円イベントは2/3〜11/12・上限50万〜500万円、活性化事業(IT強化・施設整備)は2/3・上限100万〜2,000万円
「町会に入っているか」で補助率が2倍変わる制度

防災備蓄物資の購入補助は、町会に加入し活動に参加している事業所は2/3、それ以外は1/3と補助率が倍違います。上限は同じ10万円ですが、自己負担は5万円と20万円で大きな差です。千代田区は地域コミュニティへの参加を制度設計に織り込んでいるので、長く事業を続けるなら町会加入の実利は小さくありません。

省エネ改修は受付終了・EV購入助成は休止中

事業所ビル向けの省エネルギー改修等助成(LED等50%・上限200万円、太陽光や断熱窓等20%・上限200万円)は、2026年度分が予算到達により受付を終了しています(本来の期限は2027年2月15日)。またクリーンエネルギー自動車購入費等助成は制度見直しのため2026年度は受付休止です。一方、充電設備の助成(急速充電・V2Hは上限50万円、普通充電は上限30万円)は継続しています。省エネ改修を予定しているなら、2027年度の年度初めに動くのが現実的です。

創業するなら——3つの窓口のどれかで証明書を取る

千代田区の特定創業支援等事業は、①区のワンストップ相談窓口 ②まちみらい千代田のビジネス起業塾 ③東京商工会議所千代田支部という3つの窓口のいずれかで規定回数の相談・受講をすると証明書が交付されます[千代田区]。受理後3営業日で交付されるスピード感も特徴です。

  • 会社設立の登録免許税が半減(株式会社・合同会社とも0.7%→0.35%)
  • 信用保証協会の創業関連保証(無担保・第三者保証人不要)が使える
  • 東京都の創業融資の利率が0.4%引下げ
  • 国の持続化補助金・創業型(上限200万円)の対象になる

開業手続きの全体像は個人事業主の開業ガイド、法人化の判断は法人化のタイミングで解説しています。

設備投資なら「先端設備等導入計画」も忘れずに

補助金ではありませんが、実質的な効果は同じです。労働生産性を年平均3%以上向上させる設備投資について計画の認定を受けると、賃上げ1.5%以上の表明で3年間は固定資産税が2分の1、3%以上の表明なら5年間4分の1に軽減されます[千代田区]。通年で申請でき、設備を買う前に認定を受けておく必要があります。

【最重要】補助金を受け取ったあとの経理と税金

① 法人税・所得税——収入計上が原則、設備なら圧縮記帳

補助金は受け取った事業年度の益金(個人事業主は総収入金額)に算入されます。固定資産の取得に充てた分は圧縮記帳で課税を繰り延べられます(法人税法42〜44条)。

千代田区の制度でいうと、こう分かれます

圧縮記帳が使える可能性があるもの:省エネ改修助成で取得した設備(太陽光・空調・変圧器等)、防災備蓄のうち蓄電池・発電機など資産になるもの、充電設備
使えないもの(素直に収入計上):展示会の出展費用、産業財産権の取得費用、専門家派遣の利用料、両立支援の奨励金、備蓄のうち水・食料など消耗品

要件と手続き

圧縮記帳は①返還を要しないことが確定している②その補助金で固定資産を取得・改良した③申告書に所定の記載をする、が要件です。返還不要の確定が翌期にずれる場合は「特別勘定」で処理します。個人事業主は「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」の添付が必須です[国税庁 No.2202]。

② 消費税——不課税だが「返還」が起きることがある

補助金は不課税ですが、補助対象経費の消費税を仕入税額控除すると、その分の返還を求められる場合があります。対象は一般課税(本則)の課税事業者のみで、簡易課税事業者と免税事業者は対象外です。目安は補助金額の10/110。20万円の補助なら約1.8万円ですが、省エネ改修の200万円なら約18万円になります。課税方式の判定は簡易課税と本則課税の違いをご覧ください。

③ 利子補給・保証料補助・固定資産税の軽減

  • 借入金——収入ではないので課税されません。支払利息は損金・必要経費です。
  • 利子補給・保証料補助——区が肩代わりした分は経済的利益として収入計上が原則。ただし同額の利息・保証料が経費になるため、実質的な影響は小さいことが多いです。千代田区は利子補給が手厚いぶん、この金額もそれなりになるので、決算時に計上漏れがないか確認してください。
  • 固定資産税の軽減——税額が減るだけなので収入計上は不要です。

年度の動き方——申請カレンダー

  1. 4月:省エネ改修助成の受付開始。人気が高く年度途中で予算到達するため、4月中に動く。
  2. 4月・秋:東京都の創業助成金(上限400万円)。募集は各10日前後。
  3. 通年:融資あっせん(予約制の面談→紹介状→金融機関)。販路拡大・産業財産権もオンラインで通年申請できる。
  4. 10月20日〜11月25日:年末特別資金の受付。期間が1か月強しかない。
  5. 12月28日:防災備蓄物資購入補助の原本必着期限。
  6. 決算期:圧縮記帳と利子補給の計上を確認する。

まとめ

  • 千代田区の融資は代表者が区内在住かどうかで利子補給の率が変わる。起業資金は本人負担0.4%以下
  • 事業所の防災備蓄物資の購入に上限10万円。町会に加入・参加なら2/3、それ以外は1/3
  • 販路拡大(上限20万円)と産業財産権(上限20万円)は小口だが通年・オンライン申請
  • 省エネ改修助成は2026年度分が予算到達で受付終了。年末特別資金は2026年10月20日〜11月25日
  • 設備に充てた補助金は圧縮記帳の対象。展示会の出展費用や奨励金はそのまま収入計上

コメントみんなの意見

コメントの閲覧・投稿は会員限定です(無料・Googleアカウントでログイン)。

コメントを読み込んでいます…

この記事にコメントする

0 / 200

投稿された内容はこのページで公開されます。URL・メールアドレス・電話番号を含む投稿、誹謗中傷や差別的な表現は自動的に受け付けません。個別の税務相談にはお答えできません(税務署または税理士へご相談ください)。削除のご依頼はお問い合わせから承ります。取り扱いはプライバシーポリシーをご覧ください。

この記事は役に立ちましたか?

「はい」が多い記事から、優先的に内容を更新・深掘りしていきます。

参考リンク(出典)

本記事は次の公表資料を確認して作成しています。利率・予算残・受付状況は年度途中でも変わるため、申請前に必ず最新の公式情報をご確認ください。

※本記事は一般的な情報提供であり、税務・行政手続の個別判断を保証するものではありません。圧縮記帳の可否や消費税の返還額は、補助金の交付要綱と自社の課税方式で変わります。具体的な処理は顧問税理士または税務署にご確認ください。

公開日:2026年10月28日 / 執筆:みんなの税金 編集部

この記事は、出典の明記と本ページへのリンクがあれば、ニュースメディア・ブログ・生成AIの回答などで自由に引用・転載いただけます(事前連絡は不要)。詳しくは転載・引用についてをご覧ください。

本記事は税制・各種制度に関する一般的な情報提供を目的としたもので、税務上の助言ではありません。記載内容は公開時点の情報に基づき正確性に努めていますが、制度は改正される場合があります。実際のお手続き・個別のご判断は、国税庁・お住まいの税務署・税理士等の専門家にご確認ください。運営者情報・免責事項