この記事の更新情報
- 公開。協会けんぽ「令和8年度 保険料額表(東京支部)」「都道府県単位保険料率」、日本年金機構「厚生年金保険の保険料」、厚生労働省「令和8年度 雇用保険料率」「標準報酬月額の上限引上げ」、こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度」をもとに作成
会社員の社会保険料は、健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険に、2026年度から子ども・子育て支援金を加えた5つで、本人負担は給与のおよそ15%。月給30万円なら月4万4,070円(40歳未満)、年収500万円なら賞与分も含めて年約78万円です。しかも会社が同額以上を払っているので、会社と本人を合わせると年収の3割が社会保険料に回っています。協会けんぽ東京支部と日本年金機構の2026年度(令和8年度)の料率で、月給別・年収別の早見表、会社が払っている分、都道府県による差、そして上限と減らせる余地を整理します。
結論:本人負担は月給の約15%。月給別の早見表(東京・2026年度)
| 月給(標準報酬月額) | 健康保険 | 介護保険 (40〜64歳) | 支援金 | 厚生年金 | 雇用保険 | 合計 40歳未満 | 合計 40〜64歳 | 会社負担 (40〜64歳) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 20万円 | 9,850円 | 1,620円 | 230円 | 18,300円 | 1,000円 | 29,380円 | 31,000円 | 32,420円 |
| 25万円(26万円) | 12,805円 | 2,106円 | 299円 | 23,790円 | 1,250円 | 38,144円 | 40,250円 | 42,061円 |
| 30万円 | 14,775円 | 2,430円 | 345円 | 27,450円 | 1,500円 | 44,070円 | 46,500円 | 48,630円 |
| 35万円(36万円) | 17,730円 | 2,916円 | 414円 | 32,940円 | 1,750円 | 52,834円 | 55,750円 | 58,271円 |
| 40万円(41万円) | 20,192円 | 3,321円 | 471円 | 37,515円 | 2,000円 | 60,178円 | 63,499円 | 66,375円 |
| 45万円(44万円) | 21,670円 | 3,564円 | 506円 | 40,260円 | 2,250円 | 64,686円 | 68,250円 | 71,409円 |
| 50万円 | 24,625円 | 4,050円 | 575円 | 45,750円 | 2,500円 | 73,450円 | 77,500円 | 81,050円 |
| 60万円(59万円) | 29,057円 | 4,779円 | 678円 | 53,985円 | 3,000円 | 86,720円 | 91,499円 | 95,723円 |
| 65万円以上 | 32,012円 | 5,265円 | 747円 | 59,475円 | 3,250円〜 | 95,484円 | 100,749円 | 105,364円 |
※協会けんぽ東京支部の2026年度料率(健康保険9.85%・介護1.62%・子ども・子育て支援金0.23%・厚生年金18.3%、いずれも労使折半)と雇用保険(一般の事業・労働者0.5%・事業主0.85%)で計算。カッコ内は月給が属する標準報酬月額。会社負担は雇用保険0.85%と子ども・子育て拠出金0.36%を含み、労災保険料(業種別・全額会社負担)は含まない。
健康保険は月給が65万円を超えても、健康保険の等級(上限139万円)に沿って上がり続けますが、厚生年金は65万円で頭打ちです。上の表の「65万円以上」の厚生年金5万9,475円は、月給100万円でも同じです[日本年金機構]。
5つの保険料の料率と、誰が払うか(2026年度)
| 保険 | 料率(合計) | 本人 | 会社 | 掛ける対象 |
|---|---|---|---|---|
| 健康保険(協会けんぽ東京) | 9.85% | 4.925% | 4.925% | 標準報酬月額・標準賞与額 |
| 介護保険(40〜64歳) | 1.62% | 0.81% | 0.81% | 同上 |
| 子ども・子育て支援金 | 0.23% | 0.115% | 0.115% | 同上(2026年4月分〜) |
| 厚生年金 | 18.3% | 9.15% | 9.15% | 標準報酬月額(上限65万円)・標準賞与額(上限150万円/回) |
| 雇用保険(一般の事業) | 1.35% | 0.5% | 0.85% | 毎月の給与・賞与の実額 |
| 労災保険 | 業種別(0.25%〜8.8%) | 0 | 全額 | 賃金総額 |
| 子ども・子育て拠出金 | 0.36% | 0 | 全額 | 標準報酬月額・標準賞与額 |
| 本人の合計 | 約15.5%(40歳未満 約14.7%) | 約16%+労災 |
健康保険料率は都道府県ごとに違い、2026年度は新潟県の9.21%から佐賀県の10.55%まで開きがあります。月給30万円なら本人負担で月2,000円、年2万4,000円の差です[協会けんぽ]。健康保険組合の会社は組合ごとの料率で、協会けんぽより低いことが多い一方、介護保険料率は全国一律1.62%です。雇用保険は2026年4月に全業種で0.1ポイント(本人0.05)下がりました[厚生労働省]。
年収別の年額:年収500万円で本人78万円、会社と合わせて156万円
賞与を年2か月分(年1回)として、月給と賞与の両方にかかる保険料を年額にすると次のとおりです(40〜64歳・東京)。
| 年収 | 月給の目安 | 本人負担(年) | 年収に対する率 | 会社負担を足した総額 |
|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 21万4,000円 | 約47万5,000円 | 15.8% | 約95万円 |
| 400万円 | 28万6,000円 | 約61万円 | 15.2% | 約122万円 |
| 500万円 | 35万7,000円 | 約78万円 | 15.6% | 約156万円 |
| 600万円 | 42万9,000円 | 約95万円 | 15.8% | 約190万円 |
| 700万円 | 50万円 | 約108万5,000円 | 15.5% | 約217万円 |
| 800万円 | 57万1,000円 | 約122万円 | 15.2% | 約244万円 |
| 1,000万円 | 71万4,000円 | 約143万円 | 14.3% | 約287万円 |
| 1,200万円 | 85万7,000円 | 約147万円 | 12.2% | 約294万円 |
年収1,000万円を超えると率が下がるのは、厚生年金の標準報酬月額が65万円で頭打ちになるためです。この上限は2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9月に75万円へ上がり、月給75万円以上の人は本人負担が月9,100円増えます[厚生労働省]。会社負担を含めた総額で見ると、年収500万円の人には会社が年約78万円を別に払っており、実質的な人件費は578万円です。会社が「社会保険料の負担が重い」と言うのはこの部分で、昇給の原資と社会保険料の増加は同じ財布から出ています。
会社が払う厚生年金保険料の半分は将来の年金額に反映され、健康保険の会社負担分は医療費の7割給付や傷病手当金の財源です。国民健康保険と国民年金に自分で入る個人事業主には、この「会社負担」がありません。個人事業主と会社員の負担の違いはマイクロ法人で社会保険料は下がるかで比較しています。
減らせる余地は小さい。効くのは4〜6月の給与と賞与の扱いだけ
- 4〜6月の残業を抑える。標準報酬月額は4〜6月に支払われた給与の平均で決まり、9月分から1年間固定されます。この3か月に月5万円の残業代があると、30万円の人は等級が2つ上がり年約10万円保険料が増えます(4〜6月の残業で社会保険料が1年上がる)。ただし将来の年金と傷病手当金は増えます。
- 扶養家族が増えても減らない。健康保険の扶養に配偶者や子を入れても保険料は変わりません(税金の扶養控除とは別)。逆に言えば扶養家族が何人いても追加負担はありません。
- 通勤手当も対象になる。税金では非課税でも、社会保険料の計算には通勤手当が含まれます。6か月定期を4〜6月に一括支給されると、月割りで報酬に入ります。
- 賞与は1回150万円が厚生年金の上限。健康保険は年度累計573万円が上限です。賞与の比率が高い人ほど、上限の効き方で率が下がります(ボーナスの手取り)。
- 払った保険料は全額が社会保険料控除。年間78万円なら、税率20%の人で所得税・住民税が約23万円減っています。年末調整で自動反映されるので手続きは不要です。
給与明細のどの行がどの保険料かは給与明細の見方、等級の調べ方は標準報酬月額の調べ方にまとめています。
よくある質問
健康保険組合の会社は協会けんぽより安いのですか?
組合ごとに料率を決めており、協会けんぽの平均より低い組合が多い一方、本人の負担割合を50%より低く設定している組合もあります。介護保険料率は組合でも全国一律1.62%、厚生年金は18.3%で同じです。自分の料率は組合のサイトか給与明細の健康保険料÷標準報酬月額で分かります。
パートで社会保険に入ると、手取りはいくら減りますか?
月給11万円(標準報酬11万円)なら健康保険5,418円・支援金127円・厚生年金1万65円・雇用保険550円で月約1万6,000円、40歳以上はさらに介護891円です。年収132万円なら年約20万円の負担ですが、国民年金・国保に自分で入るより安く、将来の厚生年金も付きます。
まとめ
- 本人負担は健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険・子ども・子育て支援金の5つで、給与のおよそ15%
- 月給30万円なら月4万4,070円(40歳未満)、年収500万円なら年約78万円。会社も同額以上を払う
- 厚生年金は標準報酬月額65万円で頭打ち。上限は2027年9月に68万円、2029年9月に75万円へ上がる
- 健康保険料率は新潟県の9.21%から佐賀県の10.55%まで、都道府県で差がある
- 減らせる余地は小さく、効くのは4〜6月の残業と賞与の扱い。払った保険料は全額が社会保険料控除
コメントみんなの意見
コメントの閲覧・投稿は会員限定です(無料・Googleアカウントでログイン)。
コメントは会員限定です。ログインすると読む・書くができます。
無料・Googleアカウントだけで登録できます
コメントを読み込んでいます…
この記事は役に立ちましたか?
「はい」が多い記事から、優先的に内容を更新・深掘りしていきます。
フィードバックありがとうございます
今後の改善の参考にさせていただきます。分かりにくかった点があれば、お問い合わせから教えていただけると嬉しいです。
参考リンク(出典)
本記事は次の資料をもとに作成しています。料率は毎年3月分(4月天引き)から変わります。
※本記事は一般的な情報提供です。健康保険組合・共済組合、他県の協会けんぽは料率が異なります。年収別の額は賞与年2か月分を仮定した概算です。













