児童扶養手当の現況届は8月中に|出し忘れると11月分から停止

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カテゴリ:制度・ニュース

児童扶養手当を受給しているひとり親のもとには、7月末から8月にかけて自治体から「現況届」の案内が届きます。提出期間は毎年8月1日〜8月31日。この1枚を出し忘れると11月分から手当が止まり、2年間出さないままだと受給資格そのものを失います。全部支給が停止されている人も提出が必要です。2026年度(令和8年4月改定)の手当額・所得制限の最新額と、現況届でつまずきやすいポイントを、こども家庭庁・自治体の公的資料をもとに整理しました。

現況届とは:8月の1枚で「11月分から1年分」が決まる

現況届は、毎年8月1日時点の養育状況(子どもと同居しているか、事実婚がないか等)と前年の所得を自治体が確認し、11月分から翌年10月分までの受給資格と手当額を決める手続きです。児童扶養手当は「一度認定されたら自動で続く」制度ではなく、この年1回の更新で受給が継続します。

  • 提出期間:8月1日〜8月31日(自治体から7月末〜8月上旬に案内が郵送されます)
  • 提出方法:窓口での面談提出が原則の自治体が多め。郵送やマイナポータル経由の電子申請に対応する自治体もあります(案内に記載)
  • 所得ゼロ・全部支給停止中でも提出必要:「今は所得制限で1円ももらっていないから関係ない」は誤りです。提出しないと受給資格の管理が切れ、資格喪失につながります

出し忘れるとこうなる

①8月中に提出しないと、11月分以降の手当が差し止められます(提出すれば遡って支払われます)。②そのまま2年間提出しないと受給資格が喪失し、再度もらうには最初から認定請求のやり直しです。「案内の封筒を放置していた」だけで年間数十万円を失い得る、ひとり親の8月で最も重要な手続きです。

2026年度の手当額:月最大48,050円+第2子以降11,350円

手当額は物価に連動して毎年4月に改定されます。2026年度(令和8年4月〜)の月額は次のとおりです。

区分全部支給一部支給
第1子月48,050円月48,040円〜11,340円(所得に応じて逓減)
第2子以降の加算(1人につき)月11,350円月11,340円〜5,680円

たとえば子ども2人・全部支給なら月59,400円、年間で約71万円です。2024年11月の改正で第3子以降の加算が第2子と同額に引き上げられ、所得制限も緩和されています。対象は18歳に達した後最初の3月31日(高校卒業の年度末)までの子どもです。

所得制限:前年所得で判定、養育費の8割も所得に入る

8月の現況届では前年(1〜12月)の所得で11月分からの支給区分が決まります。2024年11月改正後の限度額(本人の所得ベース)は次のとおりです。

扶養親族等の数全部支給の限度額一部支給の限度額
0人69万円208万円
1人107万円246万円
2人145万円284万円
3人目以降1人につき38万円を加算

ここでの「所得」は給与収入そのものではなく、給与所得控除などを引いた後の金額に一定の調整を加えたものです。つまずきやすいのは次の2点です。

  • 受け取った養育費の8割が所得に算入される:元配偶者からの養育費は、本人・子ども名義を問わず8割相当額を所得に足して判定します。申告漏れは後日の返還請求(過払い分の一括返還)につながります
  • 同居家族の所得でも止まる:実家に戻って親(扶養義務者)と同居している場合、親の所得が限度額(扶養親族1人で274万円など)を超えると、本人が低所得でも手当は全部停止になります

所得が限度額を少し超えて手当が止まった年も、翌年所得が下がれば現況届(または額改定の手続き)で復活します。住民税の非課税判定とは基準が別物なので、住民税非課税世帯の条件とあわせて自分の位置を把握しておくと、給付金や減免の見落としが減ります。

現況届と一緒に確認したい「もう1枚」:5年経過の一部支給停止

受給開始から5年(または支給要件該当から7年)を過ぎると、手当の2分の1が支給停止になる仕組みがあります。ただし、働いている・求職活動中・障害や病気がある・親族の介護があるなどの場合は、「一部支給停止適用除外事由届出書」を出せば減額されません。

対象者には現況届と同じ時期に書類が同封されます。就労中なら雇用証明や給与明細のコピー等を添えて出すだけで減額を回避できます。現況届だけ出してこちらを忘れると、働いているのに手当が半分になる「もったいない失点」になるため、封筒の中身は全部確認してください。

また、障害年金などの公的年金を受給している場合も、2021年3月分から「年金の子の加算額との差額」を児童扶養手当として受け取れるようになっています。年金をもらっているからと諦めていた人は、現況届のタイミングで窓口に確認する価値があります。

あわせて確認:ひとり親の税金・保険料の優遇

現況届で役所に行くこの機会に、ひとり親向けの他の制度も棚卸ししておくと効率的です。

  • ひとり親控除(所得税35万円・住民税30万円):年末調整・確定申告で申告する所得控除です。児童扶養手当と併用できます。詳しくはひとり親控除と障害者控除
  • 児童手当との併給:児童手当(全員向け)と児童扶養手当(ひとり親向け)は別制度で、両方受け取れます
  • 自治体独自の上乗せ:ひとり親家庭の医療費助成、家賃補助、給付型奨学金など自治体ごとの支援は全国の子育て支援まとめで確認できます
  • 国民健康保険・国民年金の減免:所得が低い年は保険料の軽減・免除の対象になり得ます。手当と別枠なので窓口で同時に相談を

なお、児童扶養手当そのものは非課税です。確定申告や年末調整で収入に含める必要はありません。

今日やること

今日やること

  1. 自治体から届いた現況届の封筒を開け、提出方法(窓口面談か郵送・電子か)と必要書類、同封の「一部支給停止適用除外事由届出書」の有無を確認する
  2. 窓口提出の自治体なら、8月前半の空いている日で提出日を決めてカレンダーに入れる(月末は混雑します)
  3. 前年に受け取った養育費の額を書き出しておく(8割算入の申告漏れ防止)

よくある質問

Q. 8月中に現況届を出し忘れました。もう手当はもらえませんか?

A. 気づいた時点ですぐ提出してください。8月を過ぎても提出すれば、差し止められていた分は遡って支払われます。ただし2年間提出しないと受給資格が喪失し、最初からの認定請求が必要になります。

Q. 所得制限で全部支給停止中(支給額0円)でも提出が必要ですか?

A. 必要です。現況届は受給資格の更新手続きなので、支給が止まっている人も提出しないと資格喪失につながります。翌年所得が下がれば支給が復活するため、資格は維持しておくべきです。

Q. 養育費を子ども名義の口座で受け取っていれば所得に入りませんか?

A. 入ります。本人名義か子ども名義かを問わず、受け取った養育費の8割相当額が所得に算入されます。申告せずに後で判明すると、過払い分の返還を求められることがあります。

Q. 児童手当と児童扶養手当は両方もらえますか?

A. 両方もらえます。児童手当はすべての子育て世帯向け、児童扶養手当はひとり親家庭等向けの別制度です。また児童扶養手当は非課税のため、確定申告等で収入に含める必要はありません。

参考リンク(出典)

※ 手当額・所得制限は2026年度(令和8年4月改定)の額です。提出方法・支払日・必要書類は自治体により異なります。個別の判断はお住まいの市区町村の窓口へご確認ください。

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「はい」が多い記事から、優先的に内容を更新・深掘りしていきます。

公開日:2026年07月31日 / 執筆:みんなの税金 編集部

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本記事は税制・各種制度に関する一般的な情報提供を目的としたもので、税務上の助言ではありません。記載内容は公開時点の情報に基づき正確性に努めていますが、制度は改正される場合があります。実際のお手続き・個別のご判断は、国税庁・お住まいの税務署・税理士等の専門家にご確認ください。運営者情報・免責事項