EV補助金を47都道府県で解説|国+自治体でいくら?調べ方と税金

カテゴリ:制度・ニュース

電気自動車(EV)を買うときの補助金は、「国・都道府県・市区町村」の三層でできています。このうち国のCEV補助金は全国共通で、EVなら最大130万円。一方、都道府県や市区町村が上乗せする独自補助は地域差が非常に大きく、東京都のように手厚い地域もあれば、独自の購入補助がなく国+市区町村が中心の地域もあります。この記事では、47都道府県に共通する考え方・金額の決まり方(手厚い東京都の実例)・よくある条件・自分の地域の補助金の調べ方・受け取った補助金にかかる税金まで、中立に整理します。

この記事の要点

① 国のCEV補助金は47都道府県すべてで共通。EV最大130万円・軽EV最大58万円・PHEV最大85万円(令和7年度補正・2026年度)[経済産業省]
② 都道府県・市区町村の上乗せは地域差が大きく、毎年度・予算で変わる。「いくらもらえるか」は住む場所しだい。
③ 国と自治体は併用できる(都道府県と市区町村も重ねられる場合がある)。
④ 補助が手厚い代表例は東京都(国+都で大きな額になる。東京都EV補助金ガイド)。
⑤ 受け取った補助金は個人のマイカーなら一時所得。国+自治体の合計が特別控除50万円を超えると確定申告が必要になることがある[国税庁]

補助金・EV

EV補助金は「国+自治体」の三層構造

EVの購入補助は、運営主体の違う制度が重なっています。まずこの三層を分けて考えると、自分がいくら受け取れるかを整理しやすくなります。

運営内容
国(CEV補助金)経済産業省/次世代自動車振興センター全国共通。EV最大130万円など。金額は車種ごとに個別設定
都道府県各都道府県独自に上乗せする県と、購入補助を持たない県がある。東京都が突出
市区町村各市区町村数万〜数十万円規模の上乗せがある自治体も。政令市や大都市で手厚い傾向

国と自治体は別制度なので併用でき、都道府県と市区町村の両方から受け取れる地域もあります。ただし自治体分は予算に限りがあり、年度の途中で受付が終わることもあります。

国のCEV補助金(全国共通・最大130万円)

国の「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」は、47都道府県のどこで買っても対象になる共通の補助です。2026年(令和7年度補正予算)からEVの上限が引き上げられました[経済産業省]

車種区分補助上限
EV(普通・小型)最大130万円
軽EV最大58万円
PHEV(プラグインハイブリッド)最大85万円
FCV(燃料電池車)最大255万円とされる(最新額は要確認)
  • 上限額は「最大」で、実際の補助額は車種・性能・メーカーの取り組み評価で個別に決まります。すべての車種が上限額を受けられるわけではありません。
  • 税抜840万円以上の高額車両は、補助額が0.8倍に調整されます。
  • 窓口は次世代自動車振興センター。令和7年度補正の申請受付は2026年3月31日に始まりました。対象車種と確定額は同センターの公式で確認できます。

47都道府県の「独自補助」は地域差が大きい

都道府県・市区町村の上乗せは、金額も有無も毎年度変わり、全国を1枚の表で確定額として示せるものではありません(公的にも統一の一覧はなく、各自治体が個別に公表します)。確実なのは「国の最大130万円は全47都道府県で共通」という点で、上乗せ分は下表の確認ポイントを手がかりに、各自治体の公式で確かめてください。

都道府県県(都道府)レベルの状況(国の最大130万円は全47都道府県で共通)
北海道・東北
北海道道独自のEV購入補助なし。国+市区町村(札幌市など)
青森県県独自のEV購入補助なし(県は充電設備)。国+市区町村
岩手県県は事業者向けEV導入補助のみ。個人は国+市区町村
宮城県県は事業所用・運送事業用のみ。個人は国+市区町村(仙台市など)
秋田県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
山形県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
福島県県はFCV(燃料電池車)補助のみ。EVは国+市区町村
関東
茨城県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
栃木県県は事業者向けZEV(EV・FCV・PHV)・FCV補助。個人マイカーは国+市区町村
群馬県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
埼玉県県の購入補助は令和8年度の実施予定なし。国+市区町村(さいたま市など)で確認
千葉県県は事業用(地域交通:バス・タクシー・トラック等)のみ。個人は国+市区町村(千葉市など)
東京都都の購入補助が全国で突出。国+都で手厚い(専用記事)。区市の上乗せも確認
神奈川県県の購入補助は事業用EVが中心で個人は対象外。個人は国+市町村(個別ガイド
中部
新潟県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村(新潟市など)
富山県県独自の購入補助あり(EV導入支援事業費補助金・個人/法人)。令和8年度の受付・額は県公式で要確認
石川県県独自の購入補助あり(EV・PHV15万円ほか・再エネ条件)→ 個別ガイド
福井県県独自の購入補助あり(EV10万円・若者割40万円ほか)→ 個別ガイド
山梨県県独自のEV購入補助なし(県は充電・水素)。国+市区町村
長野県県独自のEV購入補助なし(県は充電)。国+市区町村
岐阜県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
静岡県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村(静岡・浜松市など)
愛知県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村(名古屋市など)
近畿
三重県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
滋賀県県独自の購入補助あり(個人も対象・次世代自動車普及促進事業)。最新の額は県公式で確認
京都府府独自のEV購入補助なし(府は水素)。国+市区町村(京都市など)
大阪府府は中小事業者向けZEVのみ。個人は国+市区町村(大阪・堺市など)
兵庫県県は事業者向けのみ。個人は国+市区町村(神戸市など)
奈良県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
和歌山県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
中国
鳥取県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
島根県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
岡山県県は充電設備のみ。購入補助は市(岡山市など)+国
広島県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村(広島市など)
山口県県はFCV(燃料電池車)補助のみ。EVは国+市区町村
四国
徳島県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
香川県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
愛媛県県独自のEV購入補助なし(県は充電)。国+市区町村
高知県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
九州・沖縄
福岡県県独自のEV購入補助なし(県はFC商用車の燃料代等・事業者)。個人は国+市区町村(福岡・北九州市など)
佐賀県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
長崎県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
熊本県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村(熊本市など)
大分県県はFCV(燃料電池車)購入支援のみ。EVは国+市区町村
宮崎県県独自のEV購入補助なし。国+市区町村
鹿児島県県は離島向けEV補助のみ。本土は国+市区町村
沖縄県県は離島・過疎地域向けEV補助。その他は国+市区町村

※この表は「国の補助は全47都道府県で共通」「都道府県・市区町村の独自補助は各公式で要確認」という構造を示すものです。独自補助の有無・金額・締切は年度と予算で変わるため、確定額は必ずお住まいの都道府県・市区町村の公式でご確認ください。東京都の具体的な金額は東京都EV補助金ガイドで解説しています。

県独自の購入補助がある都県(個別ガイド)

令和8年度に県(都)独自のEV購入補助が確認できた地域は限られます。次の都県は、金額・条件・申請を個別ガイドで詳しく解説しています。多くの県は県独自の購入補助がなく、国+市区町村が中心です。

  • 東京都:個人にも手厚く、国+都で大きな額になる(ベース+給電+メーカー別+再エネの4層構成)。
  • 福井県:EV・PHV10万円・FCV50万円。18〜29歳の若者割は普通EV40万円・軽EV25万円(嶺南地域は加算)。
  • 石川県:EV・PHV15万円・FCV30万円。ただしEV・PHVは太陽光や再エネ100%電力契約など再エネ設備が条件。
  • 神奈川県:県の購入補助は事業用EVが中心で、個人のマイカーは県の対象外(個人は国+市町村で考える)。

※上の個別ガイドのほか、滋賀県・富山県も県独自のEV購入補助があります(個別ページは設けていないため、上の47都道府県表と各県の公式をご確認ください)。事業用EVのみの県(千葉・大阪・兵庫・岩手・宮城・栃木)、FCV(燃料電池車)のみの県(福島・山口・大分)、離島・過疎地域向け(鹿児島・沖縄)もあります。それ以外の多くの県は県独自のEV購入補助がなく、国+市区町村が中心です。埼玉県は令和8年度の購入補助を実施予定なしで国のみです。有無・金額は年度・予算で変わるため、最新は各公式でご確認ください。

金額の決まり方:手厚い自治体(東京都)の中身

都道府県・市区町村の補助は定額ではなく、複数の要素を積み上げて金額が決まることが多くあります。もっとも手厚い東京都がその典型で、令和8年度のZEV車両購入補助金は次の4層で構成されます[東京都]。自治体の補助が「いくら」「どんな条件で」決まるかの具体例として参考になります。

構成要素EV/PHEV主な条件
ベース額10万円国のCEV補助金の対象車であること
給電機能の加算+10万円外部給電器・V2Hの搭載など
メーカー別の上乗せ最大+40万円メーカーの取り組み評価で変動(メーカー差あり)
再エネ・太陽光・V2Hの加算最大+40万円再エネ電力契約・太陽光発電・充放電設備(別途申請)
合計上限(EV)最大100万円国の最大130万円と合わせて受け取れる

メーカー別の上乗せには差があり、2026年度の例では国内大手(トヨタ・日産・ホンダなど)が手厚く、BYD・ヒョンデなどは少なめに設定されています。具体的な金額・メーカー差・補正予算での拡充方針は東京都EV補助金ガイドで詳しく解説しています。多くの地域はここまで手厚くなく、国+市区町村が中心です。なお自治体の金額は媒体(まとめサイト等)によって数字が食い違うことが多く、本記事で全自治体の確定額を一覧にはしていません。あなたの地域の正確な額は、次の調べ方で公式から確認してください。

自治体補助でよくある条件(共通チェックリスト)

金額は地域差が大きい一方で、条件には共通点が多くあります。申請前に次の点を自治体の公式で確認すると、もらえる/もらえないを正しく判断できます。

  • 居住・所在の要件:申請者がその自治体に住民登録していること(事業者は事業所が区域内にあること)。
  • 対象車:多くは国のCEV補助金の対象車であることが前提。新車のみで、初度登録から一定期間内が条件。中古EVやリース車は対象外か別枠のことが多い。
  • 申請者の区分:個人・個人事業主・法人で枠や上限が分かれることがある。1世帯1台・1年度1台などの台数制限も。
  • 申請期間と予算(先着制):年度ごとに受付期間があり、予算上限に達すると年度途中で受付終了。早めの確認・申請が安全。
  • 申請の順番:国の交付決定を受けてから自治体へ申請する流れが一般的。交付決定の前に発注・契約・登録をすると対象外になることがある。
  • 保有義務(処分制限):国はおおむね3〜4年、自治体は数年。期間内の売却・廃車・名義変更や、車検証の「使用の本拠」を区域外へ移す(転居)と「処分」とみなされ、補助金の返還を求められることがある。東京都の例では返還に加えて年率10.95%の加算金。
  • 上乗せの条件:自宅の充電設備(V2Hなど)や再エネ電力契約とセットで増額する自治体がある(東京都が典型)。これらは交付決定の前に同時申請が必要なことが多い。
  • 重複(二重取り)の可否:国+都道府県+市区町村を重ねられる地域もあるが、自治体間で併給を制限する場合もある。各公式で確認を。

自分の地域の補助金の調べ方

「結局いくらもらえるか」は、次の順番で公式情報を確認すると正確につかめます。

  • ① 国(CEV補助金):次世代自動車振興センターの公式で、買いたい車種の補助額を確認。全国共通で最大130万円が基準。
  • ② 都道府県:都道府県庁のサイトで「EV」「ZEV」「電気自動車 補助」を検索。独自の購入補助があるかを確認(無い県も多い)。
  • ③ 市区町村:お住まいの市区町村サイトで同様に検索。数万〜数十万円の上乗せがある自治体もあります。

自治体別の最新一覧は、民間のEV補助金検索サービスや各自治体の補助金検索ページでも調べられます。ただし金額・締切・予算残は変わるため、最終的には必ず自治体の公式ページで確認してください。

調べるときに共通して押さえたい注意点は次のとおりです。

  • 予算の先着制:自治体分は予算上限に達すると年度途中で終了します。早めの確認が安全です。
  • 申請の順番:国の交付決定を受けてから自治体へ申請する流れが一般的です。交付決定前に発注・契約しないこと
  • 保有義務:国は通常3年、自治体は数年の保有義務があり、期間内に売却・廃車・対象地域外への転出をすると返還を求められることがあります。
  • 新車が原則:中古EVは対象外の制度が多く、国のCEV補助金対象車であることが自治体補助の前提になることもあります。

受け取った補助金の税金(みんなの税金の視点)

EV補助金は受け取ると課税の対象になり得ます。使い道(マイカーか事業用か)で扱いが変わります。

受け取った人所得区分ポイント
個人(マイカー)一時所得年50万円の特別控除内なら実質非課税。超えた部分の1/2が課税対象[国税庁 No.1490]
個人事業主(事業用)事業所得の雑収入圧縮記帳(青色申告者)で課税を翌年以降に繰延べ可[国税庁 No.5765]
法人(業務用)益金(雑収入)国庫補助金等の圧縮記帳で課税を繰延べ可
注意:国+都道府県+市区町村が重なると「50万円の壁」を超えやすい
  • 個人のマイカーは、その年の一時所得の合計から特別控除50万円を引いた残りの1/2が課税対象です。
  • 国の補助だけなら50万円以内に収まることもありますが、東京都のように自治体分が手厚い地域では合計が50万円を超え、確定申告が必要になることがあります
  • 例:補助金の合計が90万円なら(90万−50万)×1/2=20万円が課税対象(他に一時所得がなければこの額。生命保険の満期金など他の一時所得があれば合算)。

補助金は交付決定のあと、後払い(精算払い)で入金されることが多く、受け取った年の所得として申告します。事業用の圧縮記帳は、補助金で買った固定資産の取得価額から補助金額を差し引いて帳簿に計上する方法で、その分だけ毎年の減価償却費は小さくなりますが、受け取った年の課税を抑えられます[国税庁 No.5765]。業務用車両の経費化は経費になるかグレーなもの10選、申告の要否は副業の確定申告もあわせてご確認ください。

よくある質問

どの都道府県でもEVの補助金はもらえますか?

国のCEV補助金は47都道府県すべてで共通して使え、EVなら最大130万円が基準です。これに加えて都道府県・市区町村の独自補助が上乗せされる地域もありますが、独自補助の有無や金額は地域差が大きく、毎年度・予算で変わります。確定額はお住まいの自治体の公式でご確認ください。

国と自治体の補助金は両方もらえますか?

原則として併用できます。国(CEV補助金)と自治体の補助は別制度で、都道府県と市区町村の両方から受け取れる地域もあります。多くは国の交付決定を受けてから自治体へ申請する流れで、予算上限に達すると自治体分は受付終了になる点に注意してください。

補助金を受け取ると税金はかかりますか?

個人がマイカーとして受け取る場合は一時所得です。その年の一時所得の合計から特別控除50万円を引いた残りの2分の1が課税対象になります。国だけなら50万円以内に収まることもありますが、自治体分が重なって合計が50万円を超えると確定申告が必要になることがあります。事業用に使う場合は雑収入として計上し、圧縮記帳で課税を繰り延べられます。

補助金を受けたEVをすぐ売っても大丈夫ですか?

保有義務があるため注意が必要です。国は通常3年、自治体は数年の保有義務があり、期間内に売却・廃車・対象地域外への転出をすると、補助金の全額または一部の返還を求められることがあります。買い替えのタイミングは保有義務の期間を確認してから判断しましょう。

関連コラム

参考リンク(出典)

※自治体(都道府県・市区町村)の補助は金額・要件・締切・予算が地域ごと・年度ごとに異なります。本記事は全国共通の国の補助と、自治体補助の調べ方・税金の扱いを示す一般的な情報提供であり、特定地域の確定額を保証するものではありません。購入・申請の前に必ず各公式でご確認ください。税の個別判断は税務署・税理士にご相談ください。

公開日:2026年06月16日 / 執筆:みんなの税金 編集部

📰 この記事は、出典の明記と本ページへのリンクがあれば、ニュースメディア・ブログ・生成AIの回答などで自由に引用・転載いただけます(事前連絡は不要)。詳しくは転載・引用についてをご覧ください。

本記事は税制・各種制度に関する一般的な情報提供を目的としたもので、税務上の助言ではありません。記載内容は公開時点の情報に基づき正確性に努めていますが、制度は改正される場合があります。実際のお手続き・個別のご判断は、国税庁・お住まいの税務署・税理士等の専門家にご確認ください。運営者情報・免責事項