暗号資産(仮想通貨)の税金|雑所得・総合課税の計算と確定申告

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カテゴリ:投資・資産

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  • 申告分離課税を「大綱の方針段階・法制化されていない」から「措法38の2・38の3として成立済み(所得税法等改正法・令和8年法律第12号、2026年3月31日成立・公布)、適用は2028年1月1日(令和10年分)から」に訂正。対象が国内の登録業者(暗号資産取引業者)への譲渡に限られる点、2028年からの譲渡所得の新類型(50万円特別控除なし・5年超の2分の1なし・損益通算なし)、改正前の損失は繰り越せない点を追記。所得区分(収入300万円超+帳簿保存で事業所得)とNo.1524の表題も修正(財務省 令和8年度 税制改正の解説、国税庁 FAQ 2-2)

ビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)で利益が出たら、税金がかかります。2027年分までの利益は「雑所得」として総合課税され、給与など他の所得と合算した累進税率(住民税込みで最大約55%)が適用されます。株式(約20%の分離課税)とは扱いが大きく異なる点が注意点です。一方で、申告分離課税20.315%は2026年3月に成立した改正法ですでに創設されており、適用は2028年1月1日(令和10年分)からです。この記事では、現行ルールでの課税の仕組み・利益が出るタイミング・計算方法と、2028年に何がどう変わるかを中立的に整理します。

投資・暗号資産

現在のルール:雑所得・総合課税

暗号資産の利益は原則として雑所得に区分され、給与所得や事業所得などと合算して所得税・住民税が課されます。所得が大きいほど税率が上がる超過累進課税のため、所得税(5〜45%)と住民税(約10%)を合わせると最大で約55%になります。

区分は収入の大きさと帳簿で変わります。その年の暗号資産取引に係る収入金額が300万円を超える場合は、取引の帳簿書類の保存があれば原則として事業所得、保存がなければ雑所得(業務に係る雑所得)になります[国税庁 暗号資産の税務上の取扱い 問2-2]。いずれも総合課税で、累進税率は同じです。

株式・FXとの違い

上場株式やFXの利益は約20%(20.315%)の申告分離課税ですが、暗号資産は総合課税のため高所得者ほど税率が高くなります。また、暗号資産の損失は給与など他の所得と損益通算できず、翌年への繰越しもできません(2027年分まで)。

暗号資産と株式・FXの税率(2027年分まで・最大)
最大55%暗号資産(総合課税)20.315%株式・FX(申告分離)
出典:本記事(2027年分までは雑所得・総合課税。申告分離課税20.315%は2028年分から・国内の登録業者への譲渡分のみ)

この図表はPNGで保存でき、出典明記とリンクで自由に利用できます。

税金がかかる「タイミング」

「日本円に換金したときだけ課税」と思われがちですが、それ以外でも利益が確定します。次の場面で課税対象になります。

利益(所得)が発生する主なタイミング[国税庁 FAQ]

① 暗号資産を売却して日本円に換えたとき
② 暗号資産で商品・サービスを購入したとき(決済時の時価で計算)
③ ある暗号資産で別の暗号資産を購入(交換)したとき
④ マイニング・ステーキング・レンディング等で暗号資産を取得したとき

「持っているだけ」では課税されない

購入して保有しているだけ(含み益の状態)では課税されません。あくまで売却・交換・使用など利益が確定した時点で所得が生じます。

利益の計算方法

基本の計算
所得 = 売却・使用時の価額 − 取得価額(取得費)− 手数料

同じ暗号資産を複数回に分けて買った場合の取得価額は、総平均法(届出がなければこちら)または移動平均法で計算します[国税庁 No.1524]。

例:1BTCを300万円で買い、500万円で売却(手数料考慮せず)
雑所得 = 500万円 − 300万円 = 200万円
この200万円が給与など他の所得に上乗せされ、合計の課税所得に応じた累進税率で課税されます。
会社員でも20万円超なら確定申告

給与所得者で、暗号資産を含む給与以外の所得が年間20万円を超える場合は確定申告が必要です(20万円以下でも住民税の申告は必要なことがあります)。取引履歴は取引所からダウンロードして保管しましょう。

申告分離課税20.315%は成立済み。適用は2028年1月1日から

申告分離課税は「方針」ではありません。租税特別措置法38条の2(申告分離課税20.315%)と38条の3(損失の3年繰越)は、2026年3月31日に成立・公布された所得税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第12号)で創設済みです[財務省 改正の解説]。変わるのは税率だけではなく、所得区分も変わります。

始まるのは2028年1月1日(令和10年分)

適用の開始日は、金融商品取引法等の改正法(令和8年法律第64号・2026年7月23日公布)の施行日が属する年の翌年1月1日と定められています。この施行日は2027年4月1日から7月22日までのあいだに政令で指定されます。したがって申告分離課税が始まるのは2028年1月1日で、2027年12月31日までに確定した利益は今までどおり雑所得・総合課税です。2026年9月時点で施行期日を定める政令はまだ公布されていませんが、税金が変わる年が2028年であることは動きません。

先に知っておきたい3点

① 20.315%になるのは国内の登録業者(暗号資産取引業者)への売却だけです。海外の取引所・分散型取引所(DEX)・個人間の売買による利益は、2028年以降も総合課税の累進税率のままです。
② 2028年からは雑所得ではなく譲渡所得の新しい類型になります。ただし譲渡所得の50万円の特別控除も、5年超保有の2分の1計算も、他の所得との損益通算も使えません。
③ 改正前の損失は繰り越せません。3年繰越の対象は2028年1月1日以後の譲渡で生じた損失だけで、2027年分までの損失は消えます。

項目2027年分まで2028年分から
所得区分原則 雑所得(収入300万円超+帳簿保存で事業所得)譲渡所得の新しい類型
課税方式と税率総合課税・累進(住民税込み最大約55%)登録業者への譲渡は申告分離20.315%、それ以外は総合課税
50万円の特別控除・5年超の2分の1雑所得なので対象外どちらも適用なし
他の所得との損益通算できないできない
損失の繰越できない特定暗号資産どうしで3年(損失の年から連続して確定申告することが要件)

いつから・いくら変わるのかは暗号資産の税金が20%になるのはいつから・いくら変わるかで、利益の額ごとの税額まで比べています。

よくある質問

暗号資産の税金は今いくら?株と同じ20%?

いいえ。2027年分までは雑所得として総合課税で、給与などと合算した累進税率(住民税込み最大約55%)です。20.315%の申告分離課税は法律としては成立済みですが、適用は2028年1月1日以後の譲渡から。しかも国内の登録業者に売ったぶんだけが対象です。

日本円に換金しなければ税金はかからない?

換金以外でも、暗号資産での買い物、別の暗号資産との交換、マイニング報酬の取得などで利益が確定し課税対象になります。保有しているだけなら課税されません。

会社員でも確定申告が必要?

給与以外の所得(暗号資産の利益を含む)が年20万円を超えると確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告が必要なことがあります。

暗号資産の損失は他の所得と相殺できる?

他の所得との損益通算は2028年以降もできません。繰越は、2028年1月1日以後に国内の登録業者へ売って生じた損失だけが対象で、損失の年から連続して確定申告すれば3年間繰り越せます。2027年分までの損失は繰り越せません。

まとめ

2027年分まで雑所得・総合課税(住民税込み最大約55%)
課税タイミング売却・買い物・暗号資産同士の交換・マイニング報酬の取得
計算売却額−取得費−手数料。取得費は総平均法/移動平均法
確定申告会社員は給与以外の所得20万円超で必要
2028年分から登録業者への譲渡は申告分離20.315%(成立済み・海外取引所は対象外)

参考リンク(出典)

本記事は次の公表資料をもとに作成しています(中立・一次情報)。税制は改正されるため、申告前に最新の内容をご確認ください。

※本記事は一般的な情報提供であり、税務アドバイスではありません。個別の判断は税務署・税理士にご確認ください。

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最終更新:2026年09月24日 / 公開日:2026年06月08日 / 執筆:みんなの税金 編集部

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