ビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)で利益が出たら、税金がかかります。現在(2026年6月時点)の暗号資産の利益は「雑所得」として総合課税され、給与など他の所得と合算した累進税率(住民税込みで最大約55%)が適用されます。株式(約20%の分離課税)とは扱いが大きく異なる点が注意点です。一方で、2026年度税制改正大綱では申告分離課税(約20%)への移行方針も示されました。この記事では、現行ルールでの課税の仕組み・利益が出るタイミング・計算方法と、今後の改正の方向性を中立的に整理します。
現在のルール:雑所得・総合課税
暗号資産の利益は原則として雑所得に区分され、給与所得や事業所得などと合算して所得税・住民税が課されます。所得が大きいほど税率が上がる超過累進課税のため、所得税(5〜45%)と住民税(約10%)を合わせると最大で約55%になります。
上場株式やFXの利益は約20%(20.315%)の申告分離課税ですが、暗号資産は総合課税のため高所得者ほど税率が高くなります。また、暗号資産の損失は給与など他の所得と損益通算できず、翌年への繰越しもできません(現行)。
税金がかかる「タイミング」
「日本円に換金したときだけ課税」と思われがちですが、それ以外でも利益が確定します。次の場面で課税対象になります。
① 暗号資産を売却して日本円に換えたとき
② 暗号資産で商品・サービスを購入したとき(決済時の時価で計算)
③ ある暗号資産で別の暗号資産を購入(交換)したとき
④ マイニング・ステーキング・レンディング等で暗号資産を取得したとき
購入して保有しているだけ(含み益の状態)では課税されません。あくまで売却・交換・使用など利益が確定した時点で所得が生じます。
利益の計算方法
同じ暗号資産を複数回に分けて買った場合の取得価額は、総平均法(届出がなければこちら)または移動平均法で計算します。
この200万円が給与など他の所得に上乗せされ、合計の課税所得に応じた累進税率で課税されます。
給与所得者で、暗号資産を含む給与以外の所得が年間20万円を超える場合は確定申告が必要です(20万円以下でも住民税の申告は必要なことがあります)。取引履歴は取引所からダウンロードして保管しましょう。
今後の方向性:申告分離課税(約20%)への移行方針
2025年12月に公表された2026年度(令和8年度)税制改正大綱では、投資家保護のための制度整備を前提に、暗号資産を申告分離課税(所得税15%+住民税5%=約20%)へ移行する方針が示されました。あわせて、一定要件のもとで損失の3年間繰越を認める方向も示されています。
これは大綱で示された方針であり、現時点(2026年6月)では法制化・施行されていません。実際に分離課税が適用されるのは法改正の施行後(早くても翌年以降)です。2026年中に確定した利益は、引き続き雑所得・総合課税で計算します。最新の施行状況は必ず国税庁の情報で確認してください。
よくある質問
暗号資産の税金は今いくら?株と同じ20%?
いいえ。2026年6月時点では雑所得として総合課税で、給与などと合算した累進税率(住民税込み最大約55%)です。株式の約20%の分離課税とは異なります。分離課税化は税制改正大綱の方針段階です。
日本円に換金しなければ税金はかからない?
換金以外でも、暗号資産での買い物、別の暗号資産との交換、マイニング報酬の取得などで利益が確定し課税対象になります。保有しているだけなら課税されません。
会社員でも確定申告が必要?
給与以外の所得(暗号資産の利益を含む)が年20万円を超えると確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告が必要なことがあります。
暗号資産の損失は他の所得と相殺できる?
現行では、暗号資産の損失を給与など他の所得と損益通算したり翌年に繰り越したりはできません。改正大綱では損失の繰越が検討されています。
まとめ
関連コラム
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参考リンク(出典)
本記事は次の公表資料をもとに作成しています(中立・一次情報)。税制は改正されるため、申告前に最新の内容をご確認ください。
※本記事は一般的な情報提供であり、税務アドバイスではありません。個別の判断は税務署・税理士にご確認ください。
