会社をつくるときの実費は、株式会社で約20万円〜、合同会社で約6万円〜。差を生むのは「定款認証の有無」と「登録免許税の最低額」です。この記事では、設立費用の内訳・株式会社と合同会社の比較・費用を安くする3つの方法・設立後にかかるお金まで、出典つきで整理します。法人化のタイミングとセットで検討してください。
① 株式会社:定款認証(1.5万〜5万円)+登録免許税(資本金×0.7%・最低15万円)で、電子定款なら約17〜20万円[国税庁 No.7191]。
② 合同会社:定款認証が不要で、登録免許税(最低6万円)のみ。電子定款なら約6万円。
③ 安くする方法:電子定款(印紙代4万円が0円に)/資本金100万円未満なら認証手数料1.5万円/特定創業支援等事業の証明で登録免許税が半額(株式7.5万円・合同3万円)。
④ 設立後は赤字でも法人住民税の均等割(最低 年約7万円)がかかる。社会保険(健康保険・厚生年金)への加入も1人社長でも強制。
設立費用の内訳(株式会社 vs 合同会社)
| 費用項目 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 定款の認証手数料(公証人) | 資本金100万円未満:1.5万円〜/〜300万円未満:2.5万円〜/それ以上:5万円[日本公証人連合会] | 不要(0円) |
| 定款の印紙代(紙の場合) | 4万円(電子定款なら0円) | 4万円(電子定款なら0円) |
| 登録免許税 | 資本金×0.7%(最低15万円)[国税庁] | 資本金×0.7%(最低6万円)[国税庁] |
| その他(実費) | 会社実印の作成・印鑑証明書・登記事項証明書などで数千円〜1万円程度 | |
| 最低合計(電子定款) | 約17万円〜 | 約6万円〜 |
株式会社と合同会社、どっちにする?
合同会社が向く
- 設立費用を抑えたい(約6万円〜)・節税や資産管理が目的
- 対外的な信用より実利重視(マイクロ法人もこの形が主流)
- 決算公告が不要・役員任期もなく、ランニングの手間が軽い
株式会社が向く
- 取引先・採用での信用やブランドを重視する
- 将来、外部からの出資・株式での資金調達を考えている
- 「代表取締役」の肩書が必要な業界・商流
税金の扱い(法人税・消費税・役員報酬の仕組み)は両者で同じです。あとから合同会社→株式会社への組織変更もできます(登録免許税等が別途かかります)。
費用を安くする3つの方法
- ① 電子定款にする:紙の定款に貼る収入印紙4万円が不要になります。自分でやるには電子署名の環境が必要なため、設立支援サービスや専門家を使うのが現実的です。
- ② 資本金を100万円未満にする(株式会社):公証人の認証手数料が1.5万円に下がります[日本公証人連合会]。※資本金は信用や許認可要件にも関わるため、安さだけで決めないこと。
- ③ 特定創業支援等事業の証明をもらう:市区町村の創業セミナー等を受けて証明書を取得すると、登録免許税が半額(株式会社7.5万円・合同会社3万円)になります。お住まいの自治体の創業支援窓口で確認を。
設立後にかかるお金(ここを見落とさない)
- 法人住民税の均等割:最低 年約7万円(赤字でもかかる)。
- 社会保険(健康保険・厚生年金):1人社長でも加入が強制。役員報酬に応じた保険料(会社負担+本人負担)がかかります。
- 税理士費用・会計ソフト:法人の申告は個人より複雑で、税理士に頼むと年20〜40万円程度が相場。
- 設立後の届出:税務署(設立届・青色申告の承認申請は設立3か月以内等の期限あり)、都道府県・市町村、年金事務所。
「設立費用6万円」だけを見て法人化すると、均等割・社会保険・申告コストで思わぬ負担になります。損益分岐の考え方は法人化のタイミングで詳しく解説しています。個人のまま始める選択肢は個人事業主の開業ガイドへ。
よくある質問
会社設立は最低いくらでできますか?
電子定款を使った場合、合同会社なら登録免許税6万円+実費で約6万円台、株式会社なら定款認証1.5万円〜+登録免許税15万円で約17万円〜が目安です。紙の定款だと印紙代4万円が追加されます。
資本金1円でも設立できますか?
法律上は可能です。ただし登録免許税は最低額(株式15万円・合同6万円)が適用されるため安くならず、銀行口座開設や融資・取引の信用面では不利です。当面の運転資金を目安に現実的な額を入れるのが一般的です。
合同会社のデメリットは?
知名度・信用面で株式会社に劣る場合があること、株式による資金調達ができないこと、代表者の肩書が「代表社員」になることなどです。節税・資産管理目的の小規模法人では実務上の支障は少なく、後から株式会社へ組織変更もできます。
設立後に毎年かかる費用は?
赤字でも法人住民税の均等割が最低年7万円程度かかります。さらに役員報酬を出せば社会保険料(会社負担分含む)、申告のための税理士費用や会計ソフト代も見込んでおきましょう。
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データの出典
- 登録免許税(株式会社 0.7%・最低15万円/合同会社 最低6万円):国税庁 No.7191 登録免許税の税額表
- 定款認証の手数料(資本金100万円未満1.5万円等):日本公証人連合会 定款認証
※特定創業支援等事業の内容・証明の要件は市区町村ごとに異なります。本記事は一般的な情報提供であり、個別の手続きは法務局・公証役場・専門家にご確認ください。




