会社員の方

会社員のための税金ガイド

給与所得者が知っておきたい節税・申告のポイントをまとめました。

年末調整ふるさと納税iDeCoNISA医療費控除など、会社員でも使える制度をわかりやすく解説します。

🧾 年末調整の活用

会社員は毎月の給料から税金(源泉徴収)が概算で引かれています。年末調整とは、その概算と実際の税額の差額を精算する手続きです。申告書を正しく提出するだけで、払いすぎた税金が返ってきます。

📅
1〜12月
毎月
概算で源泉徴収
📋
11〜12月
控除申告書を
会社に提出
🔢
12月
会社が正確な
税額を計算
💰
12月給与
差額を
還付 or 追徴

年末調整で申告できる主な控除

控除の種類控除額の目安必要な書類
🏥 生命保険料控除最大12万円保険会社からの控除証明書
🌋 地震保険料控除最大5万円保険会社からの控除証明書
👨‍👩‍👧 扶養控除38〜63万円/人マイナンバー等
💍 配偶者控除最大38万円配偶者のマイナンバー等
📈 iDeCo掛金掛金全額小規模企業共済等掛金払込証明書
🎓 勤労学生控除27万円学生証のコピー等
📐 計算のしくみ
還付額 = 源泉徴収税額の合計実際の年間所得税額

※ 実際の年間所得税額 =(給与所得 − 各種控除)× 税率

📊 計算例:年収500万円・独身・生命保険料4万円を払っている場合
給与収入500万円
給与所得控除− 144万円
基礎控除− 48万円
生命保険料控除(一般)− 4万円
課税所得304万円
所得税(20%、控除考慮後)約19.7万円
💡 生命保険料控除を申告しないと 4万円 × 20% = 8,000円の払い損になります。

🏠 ふるさと納税

好きな自治体に寄附することで、実質負担2,000円で返礼品がもらえる制度です。寄附金額から2,000円を引いた金額が、所得税の還付と住民税の減額で戻ってきます。

👤
あなた
寄附(例: 5万円) →→→
←←← 返礼品(寄附額の30%相当)
←←← 税金控除(所得税還付+住民税減額)
🏙️
寄附先の自治体

ワンストップ特例 vs 確定申告

✅ ワンストップ特例📝 確定申告
対象者確定申告不要な給与所得者誰でも可
寄附先の数5自治体以内制限なし
手続き各自治体に申請書を郵送翌年2〜3月に確定申告
控除の反映先住民税のみ減額所得税還付+住民税減額
おすすめ度⭐⭐⭐ 手軽⭐⭐ 6自治体以上の場合

控除上限額の目安(独身・共働き夫婦の場合)

年収300万円
約28,000円
年収400万円
約42,000円
年収500万円
約61,000円
年収600万円
約77,000円
年収700万円
約108,000円
年収800万円
約129,000円

※ 扶養家族の人数や各種控除の状況によって変わります。

📐 計算のしくみ
実質負担 = 寄附金額所得税還付額住民税控除額

※ 控除上限内であれば、実質負担はほぼ 2,000円 になります。

📊 計算例:年収500万円・独身で50,000円寄附した場合
寄附金額50,000円
所得税還付(概算)− 9,600円
住民税控除(概算)− 38,400円
控除合計48,000円
実質負担2,000円 🎁 返礼品ゲット!
💡 控除上限(約61,000円)以内の寄附なら、実質2,000円で返礼品が受け取れます。

📈 iDeCo・NISA

老後資産を形成しながら節税もできる、会社員にとって最強クラスの制度です。iDeCoは掛金が全額所得控除になるため、積み立てながら今すぐ節税できます。NISAは運用益・配当が非課税になります。

💼 iDeCo📊 NISA(新NISA)
節税タイミング今すぐ(掛金が所得控除)将来(運用益が非課税)
掛金上限月12,000〜23,000円(会社員)年間360万円(成長投資枠含む)
引き出し原則60歳まで不可いつでも可能
受け取り時の税退職所得控除 or 公的年金控除非課税
向いている人節税効果を今すぐ実感したい長期・柔軟に積み立てたい
iDeCoなし
給与収入
500万円
所得税+住民税
手取り
VS
iDeCo あり(月2万円)
給与収入
500万円
iDeCo掛金
24万円
所得税+住民税
(課税所得↓)
手取り+老後資産
📐 iDeCo 節税額の計算式
年間節税額 = 年間掛金 × (所得税率 + 住民税率10%)

※ 所得税率は課税所得によって5%〜45%。給与500万円前後なら20%が目安。

📊 計算例:年収500万円・月2万円でiDeCoを積み立てた場合
年間掛金240,000円(月2万円×12)
課税所得の減少分− 240,000円
所得税の節税(税率20%)48,000円
住民税の節税(税率10%)24,000円
年間節税額の合計72,000円 🎉
💡 30年間続けると節税額の累計は 約216万円。老後資産も同時に形成できます。

💊 医療費控除

1年間(1月〜12月)に家族全員で支払った医療費が一定額を超えると、確定申告医療費控除を受けられます。領収書をまとめて保管しておきましょう。

✅ 控除の対象になるもの
  • 病院・クリニックの診察費・治療費
  • 処方薬・市販薬(治療目的)
  • 入院費(食事代含む)
  • 歯の治療費(インプラント含む)
  • 通院のための交通費(電車・バス)
  • 出産・入院費用
  • 介護サービス費用の一部
❌ 対象にならないもの
  • 健康診断・人間ドック(疾患が見つかった場合は対象)
  • 美容目的の治療・整形手術
  • 予防接種
  • 通院のためのタクシー代(緊急時を除く)
  • 入院中のパジャマ・日用品代
  • サプリメント・栄養ドリンク
📐 計算式
医療費控除額 = 支払った医療費の合計保険金等で補填された金額10万円

※ 所得が200万円未満の場合は、10万円ではなく「所得×5%」を引きます。

※ 控除額の上限は200万円。

💡 セルフメディケーション税制(特例)

市販薬(スイッチOTC医薬品)の購入費が12,000円を超えた場合、超えた金額(上限88,000円)が控除できます。健康診断などを受けていることが条件。通常の医療費控除との併用はできません。

📊 計算例:年収500万円・家族全員の医療費が18万円だった場合
支払った医療費の合計180,000円
保険金などで補填された金額0円
差し引き(10万円)− 100,000円
医療費控除額80,000円
所得税の還付(税率20%)16,000円
住民税の減額(税率10%)8,000円
合計の節税効果約24,000円 💊
💡 家族全員(生計を同じにする人)の医療費を合算できます。領収書は5年間保管しましょう。

💼 副業と確定申告

会社員でも副業収入がある場合は、税務上の手続きが必要です。年間20万円を超えたら確定申告が原則ですが、経費を正しく計上することで税負担を抑えられます。

💰
副業の年間収入
20万円以下
確定申告は
不要
(住民税申告は必要な場合あり)
20万円超
確定申告
必要
(翌年2月16日〜3月15日)

副業で経費にできるもの(例)

💻PC・周辺機器
📶通信費(按分)
📚書籍・学習費
🖥️サーバー・ツール代
🚃交通費(業務分)
打ち合わせの飲食費
🏠家賃(按分)
📝広告・宣伝費
📐 計算式
雑所得 = 副業の総収入必要経費

※ 副業所得は給与所得と合算して税率が決まります(累進課税)。

※ 副業の所得が300万円超の場合は、帳簿保存が必要な場合があります。

📊 計算例:ブログ収入35万円・経費8万円・年収500万円の場合
副業の総収入350,000円
必要経費(サーバー代・書籍など)− 80,000円
雑所得(副業)270,000円
給与所得との合算で適用される税率20%(所得税)+10%(住民税)
追加納税額の目安約81,000円
💡 経費をしっかり計上することで課税対象を減らせます。レシートや領収書は確実に保管しましょう。

🏡 住宅ローン控除

住宅ローンを組んでマイホームを取得した場合、年末のローン残高の一定割合が所得税から直接差し引かれます(税額控除)。最大13年間にわたって住宅ローン控除を受けられる、非常に大きな節税制度です。

初年度
📝
確定申告が必要

入居した翌年の2〜3月に、税務署またはe-Taxで申告。

必要書類:住宅借入金等特別控除額の計算明細書 / 登記事項証明書 / 売買契約書のコピー / 住宅ローンの年末残高証明書
2年目以降
🏢
年末調整で完結

会社に「住宅借入金等特別控除証明書」と「年末残高証明書」を提出するだけ。

控除率・期間・上限(2022年以降に入居した場合)

住宅の種類控除率控除期間年間上限
認定長期優良住宅・低炭素住宅0.7%13年35万円
ZEH水準省エネ住宅0.7%13年31.5万円
省エネ基準適合住宅0.7%13年28万円
その他の住宅0.7%10年21万円
📐 計算式
年間控除額 = 年末のローン残高 × 0.7%

※ 控除しきれない場合は住民税からも一部控除されます(上限9.75万円)。

※ 所得税額が控除額より少ない場合は、その差額分は住民税から差し引かれます。

📊 計算例:省エネ基準適合住宅を4,500万円で購入・ローン残高3,800万円の場合
年末ローン残高3,800万円
控除率× 0.7%
計算上の控除額266,000円
年間上限(省エネ基準)280,000円
実際の年間控除額266,000円 🏡
💡 13年間で累計最大 約346万円 の節税効果になります(上限以内の場合)。