支援金とは何か
なぜ導入されたか・何が変わったかを整理。
基礎誰が・いくら払うか
会社員・個人事業主・国保加入者別の負担額。
対象者どう徴収されるか
給与天引き・保険料上乗せの仕組みを解説。
仕組み何に使われるか
児童手当の拡充・育休給付・保育拡充の3本柱。
使途注意点・よくある誤解
子どもがいなくても払う?給与明細の確認方法。
注意💡 子ども・子育て支援金とは
2026年5月の給与から、多くの会社員の給与明細に新たな項目が加わりました。それが「子ども・子育て支援金」です。少子化対策の財源として設けられた新しい徴収制度で、健康保険料に上乗せする形で毎月徴収されます。
2024年に成立した「子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律」に基づき創設。政府の「こども未来戦略」の財源として、社会全体で子育てを支えるという考えのもと、2026年4月から徴収が始まりました。
健康保険料との違い
子ども・子育て支援金は独立した新税ではなく、医療保険(健康保険・国民健康保険・後期高齢者医療)の保険料に上乗せして徴収される仕組みです。給与明細には健康保険料とは別に「子ども・子育て支援金」または「子育て支援金」として記載されるケースが多いですが、表記は保険者によって異なります。
会社員は労使折半(会社と本人で半分ずつ負担)。給与から天引きされるのは本人負担分のみ。
2026年度の支援金率:協会けんぽ加入者の場合、月収の約0.36%(労使折半後の本人負担)が目安。
段階的に引き上げられるスケジュール
| 年度 | 全体の徴収規模 | 1人あたり平均負担(月額・本人分) |
|---|---|---|
| 2026年度(今年) | 約6,000億円 | 平均 約450円/月(所得により異なる) |
| 2027年度 | 約8,000億円 | 平均 約600円/月 |
| 2028年度(満額) | 約1兆円 | 平均 約800円/月 |
※ 上記は政府が示す「平均的な被保険者1人あたり」の目安です。実際の負担額は加入する保険者・収入・保険者ごとの支援金率により異なります。
👥 誰が・いくら払うか
子ども・子育て支援金は、子どもがいる・いないに関わらず、医療保険に加入するすべての人が負担します。負担額は収入(標準報酬月額・所得)に応じて変わり、加入する保険者によっても支援金率が異なります。
給与別の負担額目安(2026年度・協会けんぽ加入の会社員)
| 標準報酬月額(給与の目安) | 月額負担(本人分) | 会社負担分 | 年間合計(本人負担) |
|---|---|---|---|
| 20万円(年収約240万円) | 約720円 | 約720円 | 約8,640円 |
| 30万円(年収約360万円) | 約1,080円 | 約1,080円 | 約12,960円 |
| 40万円(年収約480万円) | 約1,440円 | 約1,440円 | 約17,280円 |
| 60万円(年収約720万円) | 約2,160円 | 約2,160円 | 約25,920円 |
| 80万円(年収約960万円) | 約2,880円 | 約2,880円 | 約34,560円 |
※ 2026年度の支援金率(本人負担)を月収の約0.36%で試算。支援金率は保険者(協会けんぽ・組合健保等)によって異なります。実際の明細を確認してください。
💸 どう徴収されるか
会社員:給与明細に新項目が追加
2026年5月(4月分給与)の給与明細から、健康保険料とは別の控除項目として表示されます。表記は保険者や企業の給与システムによって異なりますが、「子ども・子育て支援金」「子育て支援金」などの記載が一般的です。
従来の健康保険料の額は変わらず、支援金が独立した項目として追加されるケースが多い。
一部の保険者では健康保険料に込みで徴収するため、明細上の表示が健保料の増加として見える場合もあり。
個人事業主・フリーランス:国保に上乗せ
国民健康保険(国保)に加入している個人事業主・フリーランスは、国保保険料の通知に支援金分が含まれて通知されます。給与天引きではなく、毎年6〜7月頃に届く「国民健康保険料(税)決定通知書」で金額が確認できます。
会社員は労使折半で会社が半額を負担しますが、個人事業主・フリーランスは全額自己負担です。同じ所得水準で比較すると、個人事業主の方が実質的な負担が大きくなります。これは健康保険・年金など他の社会保険料と同様の構造です。
75歳以上:年金天引きまたは口座振替
後期高齢者医療保険に加入している75歳以上の方は、後期高齢者医療保険料に上乗せして徴収されます。年金から特別徴収(天引き)される方は年金額から、口座振替の方は口座から引き落とされます。
🌱 何に使われるか
集められた支援金は、「こども未来戦略」に基づく少子化対策の財源として使われます。具体的には以下の3本柱が中心です。
政府は当初「実質的な追加負担はない」と説明していました。これは、支援金の導入と引き換えに、2028年度までに段階的に公費(税金)での少子化対策支出を同額程度削減・効率化することで相殺できるという考え方によるものです。ただし、個人の給与明細から天引きされる金額自体はたしかに増えており、「実質ゼロ」という説明には批判も多くあります。
⚠️ 注意点・よくある誤解
① 子どもがいなくても払う
子ども・子育て支援金は、子どもがいない単身者・DINKs・高齢者を含むすべての医療保険加入者が対象です。社会全体で子育てを支えるという考えに基づく制度であるため、子育て中かどうかは免除の要件になりません。
② 給与明細の見方が変わる
2026年5月支払い分(4月分給与)から表示が変わっています。健康保険料の金額が増えているように見えても、支援金分が含まれている場合と、独立した項目として表示されている場合があります。給与明細の控除欄を改めて確認しましょう。
③ 個人事業主は国保の通知で確認する
フリーランス・個人事業主は6〜7月頃に届く国保保険料の決定通知書で支援金分が確認できます。2026年度分から金額が変わっているはずです。確定申告の社会保険料控除の計算にも影響します(社会保険料控除として全額控除可能)。
④ 社会保険料控除の対象になる
子ども・子育て支援金は社会保険料として扱われるため、年末調整・確定申告で社会保険料控除の対象になります。会社員は年末調整で自動的に控除されます。個人事業主は確定申告の社会保険料控除欄に記入してください。
① 給与明細の控除欄に「子ども・子育て支援金」または類似の記載があるか確認する。
② 国保加入者は、今年6〜7月に届く保険料決定通知書の金額を昨年と比較する。
③ 年末調整・確定申告時に、社会保険料の合計額に含まれていることを確認する。
📎 参照元・公式情報
本記事は以下の公式情報をもとに作成しています。制度は改正されることがあります。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
※ 本記事の内容は情報提供を目的としており、税務・法務アドバイスではありません。個別の税務判断については、所轄の税務署または税理士にご相談ください。

